あらすじ
出世コースを歩んでいたエリート錬金術師のジークは、
性格の悪さが原因で辺境へ左遷されてしまう。
しかも、左遷先は未熟な錬金術師が2人だけ、
仕事もろくにない支部だった。
だが、ジークは天才だ。
軍からの嫌がらせも軽く解決し、
魔剣製作依頼では国一番のものを作るなど、
規格外の活躍をしてしまう。
猫と“性格改善会議”をしないと――揉めるけど。
素直で前向きな弟子たちに、可愛い猫の使い魔もいる。
辺境でのんびりと支部を再建していくのも……悪くないか。
◆ジークの輪郭を描く、書き下ろしエピソード3編収録。
・アデーレの見た天才
・どうだろう?
・孤独だった天才
感情タグBEST3
浅くないスローライフ本
この作者さんの本は、どれも面白いですが、この本も面白いです。
スローライフ系のラノベは、能力が規格外なだけでそもそもストーリーがなかったり、「能力がすご過ぎてビックリ!」だけの繰り返しで、すく飽きてしまう話が多く、自分はあまり面白いと感じたことがありません。
この本は、そういうスローライフあるあるな駄目さがなく、その上で登場人物の人柄や関係性でスローライフ感をしっかり出しているところが出色です。
ただイラストが残念でした。好みに合うかどうかはさて置いても、男は妙に大人っぽく、女性は変に少女風に描かれて、このふたり同い年?みたいになるので、挿絵無視で読むのが吉と思います。