あらすじ
日本を滅ぼす工作員は誰だ!
公安の諜工員候補生である燈田華南(とうだ・かな)が、先輩の東雲陽翔(しののめ・はると)と納堂暮亜(のうどう・くれあ)と共に就いた任務は、新潟で陸揚げされたコンテナ12本分の特殊建築用素材の行方を追うこと。
税関を問題なく通過したものの、公安で精査した結果、その資材で兵器用レベルのプルトニウム精製工場が建てられると判明したのだ。
物流業者のシステムでは配送完了となっているが、現在は所在不明。
不審な企みが進行する中、華南たちは真相を突き止められるのか――本格青春スパイ小説。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
『令和中野学校III スパイ防止法』は、シリーズの醍醐味であるスパイ同士の情報戦がこれまで以上に楽しめた一冊だった。敵の思惑を読み合い、一瞬の判断が作戦の成否を左右する緊張感は最後まで途切れず、ページをめくる手が止まらない。派手な戦闘だけではなく、諜報員としての駆け引きや心理戦が物語に深みを与えていて、まさにスパイ小説ならではの面白さを堪能できた。
そんな極限の任務に挑む中で、華南たち主要メンバーの成長も強く感じられた。それぞれが諜報員として経験を積み、自分の判断で行動できるようになっていく姿は頼もしい。さらに、互いを信頼し、情報を共有しながら任務を遂行するチームとしての結束も一段と深まっており、一人では成し得ないスパイ活動だからこその連携の大切さが伝わってきた。
スリリングな諜報戦と個性豊かな仲間たちの成長が見事に噛み合った、シリーズの魅力を存分に味わえる一冊だった。次はどんな極秘任務が待ち受けているのか、続巻への期待がますます高まった。