あらすじ
生後間もない子どもを放置して外泊する妻。酔って喧嘩をして相手が亡くなってしまった男。
高齢者の年金を食い物にした男……その判決に、判事補・三浦瑞希が体当たりで挑む!
裁判ではどのようなことが行われているの?
約40万部の大ロングセラー『裁判官の爆笑お言葉集』コミカライズ!
その「一言」の裏側にある裁判官の葛藤とは!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
人の人生を決める裁判官の言葉にさすがに爆笑はしないだろ。目をひくタイトルで思わす手に取ってしまったのは事実だけどセンスはないよね。
裁判官の言った印象的なひと言集です。ひとがひとを裁くという事について考えさせられるものばかりでした。多少つっこみどころがある一言も著者がうまくまとめています。
「罪は万死に値する」と言っているのに執行猶予になっている。心情的には重い刑を言い渡したいのに、量刑相場がそれを許さない「板挟み」になったとき、裁判官は被告人にキツいことを言いがち。それによって量刑の軽さとのバランスをとっているのかも。
嘆願書を突っぱねて「嘆願書の量で刑に差をつけていいと思いますか。あなたはやったことで判断される」「人ではなく行為を裁くのです」。これは大事なことば。
『青い鳥判決』という、裁判官のジェンダーバイアスや多面的に物事を見る必要性を考えさせる判例も勉強になりました。
本来ならば実刑だけど、子供の成長するうえでの考慮がされて執行猶予になることもあるらしい。被告人に叱咤激励のことばをかけるなど、裁判官の人間味をあじわうのも判例収集の楽しみですね。正解がないことに白黒つけなきゃいけない裁判官たちに頭が下がるとともに、裁判の傍聴や判例収集を趣味にしている人たちの気持ちが理解できました。
Posted by ブクログ
裁判の傍聴マニアでもない限り、普通の人は裁判
というものを見たことがないのではないかと思い
ます。
新聞屋ニュースで見る大きな事件から、民事裁判
まで、日々多くの裁判が行われています。
そして判決を出す裁判官は当然厳格であり、私情
を挟むことは全く無いと思われています。
しかし違うのです。
時には人間味溢れ、時には厳しく、裁判官である
前に一人の社会人として言葉を紡ぐことがあるの
です。
それらの言葉を集めた一冊です。
出版は2007年なので「ああ、あの事件ね」あれ
はこういう判決になったのか。という結末も知る
ことができます。
Posted by ブクログ
この企画自体は面白いし、普段縁のなかった裁判の流れや、どういった罪に対しどのような刑が判決されるのか、など学びになった。
ただ、大概求刑より少ない判決になったり(2割減が通例らしい)、ありえないと思えるほど軽い刑で終わってしまったりと、一般人の認識と離れているように感じる判決も度々ある。
政治よりも遠く感じる裁判だからこそ、興味を持ったタイミングで学びを重ねていきたいと思う。
Posted by ブクログ
裁判絶対見にいくぞ!と思いました。
特に著者が推していた
園尾隆司判事
村上博信判事
この両名は気になります、、、。
裁判官もいろんなしがらみの中で、それでも人として裁判官として伝えたいことがあって、それをどうやって伝えようかと思慮に思慮を重ねて、日々頑張っていらっしゃるんだなぁと、その人間らしさに感動を覚えました。
Posted by ブクログ
裁判官にも毛色があり、個性があるのを感じました。また、同時に、とても響く言葉、犯罪者に対して機会を与える言葉、様々な趣旨の言葉があり楽しめました。
Posted by ブクログ
裁判傍聴のドキュメンタリー感が好きで時々読んでいる。
事件の内容を知るのも好きなのだけど
被告人、被害者、裁判官、関係者の人間らしさ出るところがまた面白い。
この本は裁判官についても愛があって素敵だった。
裁判官だって人間。裁判官ってめちゃくちゃ大変な仕事だわ。
Posted by ブクログ
事件の判決をくだした裁判官の発言集。
右ページに裁判の日時と裁判官の実名!左ページに著者の解説。
と、見開きに収められていて読みやすい。
事件を調べて詳細を知りたくなった。
最高裁判所裁判官国民審査の投票
いつもどうやって、判断するのか??と悩んでいた。この本は参考にできるかもしれない。
ところで、大きな疑問が……。
なぜタイトルが『爆笑』なの?
Posted by ブクログ
「爆笑」ではないけれど、裁判官の血の通った言葉やその背景が紹介されていて非常に興味深く読んだ。
自分が見聞きした覚えのあるような、世間を大きく騒がせた事件も多く紹介している。
裁判所は単に法律に則ってお役所仕事的に無機質な判決文を出すところではなくて、一人一人の裁判官が苦悩したり情熱を注いだり親身になったりして対応されているーー当然かもしれないけど、そんなことを改めて思った。
裁判に関する雑学的知識も得られるし、おススメできる本。
Posted by ブクログ
私の中で新たなジャンルである新書にチャレンジしてみたいと思い本屋に立ち寄った。移動中に読む予定であったため、サクッと読めそうな本をチョイス。思った通りサクサク読めて、移動の時間がまだ全然余っている。本の感想としては、絶対的である法と人間である裁判官には、やはり多少なりの隙間があってそこからこの本に記載されているようなお言葉がでるんだろうなと感じた。タイトルの爆笑はなかったが、少し考えさせられる面白い本だった。
Posted by ブクログ
4
ドラマのような長台詞は中々無いにしても、
被告人に叱咤激励を込めた一言や遺族の心情に寄り添うような言葉をかける裁判官は少なからず居るんだな。裁判の傍聴してみたいな。調べてみよー。
Posted by ブクログ
裁判官は意外と自分の言葉で語る時があると知った。なんだかんだ法律や憲法だけに従って、判決などを言い渡さなければならないと思っていたので、よりストレス溜まりそうな仕事だと思った。また、たびたび亡くなった裁判官の名前と享年が出てきたが、比較的若くして亡くなっているのが気になった。
Posted by ブクログ
タイトルに爆笑とあるけれど 、何度も胸が詰まり涙がこぼれそうになるページがあった。重版出来を32回も重ねている理由がわかる。人を裁くことの重責を担う裁判官。どんなに誠実に仕事をしても人から恨まれることがある。
その重責ゆえに命を断つ裁判官がいらっしゃったり、犯罪に手を染める裁判官もいる。犯罪が多すぎるのだ。殺人、虐待、強姦、放火、酒気帯び運転致死‥毎日毎日裁判官は私達が目を背けたくなるような犯罪と向き合う。
都市部の裁判官は常に300件以上の事件を抱えた状態だといい、最高裁の判事になると 数千件も抱えているという。膨大な仕事量を抱えた裁判官に、心から「お疲れさまです」と感謝したい気持ちでいっぱいになる。
1ページにひとつ裁判官の語録が載っている。100に及ぶ裁判例が簡潔にコンパクトに記され、裁判官と裁判所の名前と日にちも記されている。そしてそれについての著者のコメントがとてもいい。わかりやすく簡潔なのにスッと心に響く。
ひどい犯罪はこれからも続く。裁判官さん、どうぞ負けないで。お身体をご自愛ください、と応援したくなる一冊です。
Posted by ブクログ
とても興味深く読んだ。裁判にも、ましてや裁判官にも縁のない生活だが、この本を読んで、「裁判官も人間であり、犯罪の重さや被害者、加害者に心を痛め、加害者には更正を願い、被害者の無念に思いを馳せる」ということを感じた。
紹介されている裁判官の言葉は、いずれも胸に響くものばかり(「爆笑」というタイトルがついているが、決して笑えるようなものではない) 。膨大な資料を読み込んだうえでこれらの言葉を紡ぎ出すまでに、どれほど悩み、心を痛めるのかと思うと、裁判官の仕事の過酷さを思わずにはいられない。
それでも、このような人間的な裁判官が日本の司法を支えているかと思うと心強い限りだ。日本の三権分立がきちんと機能するために裁判所の役割は大きく、それを背負う裁判官は、これからも国民の信頼を得たる方々であってほしいと切に思った。
Posted by ブクログ
全然「爆笑」じゃない…タイトルにつられて気軽に購入したのに、内容はちゃんとしっかり裁判の何たるか、のお話でした。
その中で、人が人を裁く難しさを実感。けど、交通事故の場合は、少しずつ新たな例を増やしていくつもりで、刑重くしてもいいのでは!?と思いました。
あと、判決を出した後に自ら命を絶った裁判官もいた事にショック。責任感の強い方だったんですね。あの判断は間違えていなかったと天国で納得されている事を祈るばかりです。
Posted by ブクログ
初めて裁判に関する本を読みました。
堅すぎずにサラッと読めます。
裁判官も1人の人間であるからこそやっぱり感情なしで、というわけにはいかない。
刑事もののドラマや映画が好きでよくみますが、言葉の意味はここでようやく知りました。
Posted by ブクログ
数年前に買ったけど
帯しか読んでなかったのに気がついて
読んでみた
帯がいちばんおもしろかったかな
中身も興味深くてよかったけど
「爆笑」はしない
むしろ考えさせられるお言葉集
裁判官たちが
やっぱり人間で、個性があって
怒ってたり呆れてたり期待してたり
やり切れない事件もいっぱいあって
大変な仕事なんだなぁって
はじめて裁判官という人たちについて
考える機会になった
爆笑を期待してたので
裏切られた感はあるけども
2時間くらいで読めるし
読みやすいしおもしろかったので
星は3つ
Posted by ブクログ
裁判と聞いて、何を思い浮かべますか?
どこか縁遠いし、無味乾燥な印象が強いと思います。法律もシンプルだけど、融通が利きにくい。
がしかし!!!裁くのも裁かれるのも人!粛々と進むイメージの裁判にはいろいろなドラマがありました。裁判官の人柄や信念等、良心から来るお言葉は自分の人生の指標になるものもあるかもしれません。
すべての裁判でお言葉があるわけではないですが、久しぶりに裁判の傍聴に行ってみようかなと思いました。
バブル期に脱税が社会問題だったり、
量刑相場は法の下の平等の上に成り立っていたりと
歴史や公民の勉強にもなりました!
爆笑かと言われると、う〜んという感じだったのはここだけの話w
Posted by ブクログ
軽く笑える内容だと思ったが想像と違った。
裁判官が考えていたより普通の感情が出てしまう事があるのだなと感じた。
求刑より重い判決が出ることがあるとは知らなかったが、中には納得いかない軽い判決も多い
Posted by ブクログ
法律は生きている。
無味乾燥なんかじゃない。
使うのは人、作るのも人、縛られるのも人だから。
52ページ
「暴走族は、暴力団の少年部だ。犬のうんこですら肥料になるのに、君たちは何の役にも立たない。産業廃棄物以下じゃないか。」
いや酷い。言い過ぎって気もするくらい、きっつい言葉。
しかし、事件内容を聞けば、暴走族メンバーだった15歳少年が他のメンバーからリンチを受けて死亡した事件という。
賛否両論あると思うが、事件に対する怒りを強く感じる。
いかに真正面から向き合い、罪の重さを自覚させるか。
そこに心を砕いた強い言葉のようにも感じる。
罪を自覚させるとき、必ずしも「配慮」がいるわけではない。
80ページ
「罪は万死に値する。」
神奈川県警が組織ぐるみで、現職警部補による覚醒剤使用の事実を隠匿したとされる事件。
犯人隠避の罪などに問われた元県警本部長に、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した際の言葉。
重たい内容なのに、著者の解説に不覚にも笑う。
万死って毎日死んでも27年ですよ!って。
刑の軽重、量刑相場、自身の正義感、このバランスを取るために裁判官が強い言葉を使うこともあるそうだ。
虐待死事件は読んでいて苦しい。
裁判官の言葉も重い。
かと思えば、「私があなたに判決するのはこれで3回目です」と呆れたような言い方をする時も。
私は人が好きだ。
真面目な顔も、失敗したり、笑いを我慢したり、泣いたり、怒ったり、心を出す瞬間がとても好きだ。
確かに世間ズレしている裁判官も、出世が気になる裁判官もいるだろう。
だが、それも人の一面。
自分が裁かれる立場で、あるいは被害者やその家族だとしたら、流石に何でもかんでも笑っていいよなんて言えないけれど。
そうなる前に(できればなりたくない)読めたのはとても良かった!
第二弾は、ないようだが、もし出るのなら読んでみたい。
Posted by ブクログ
タイトルからどんな面白おかしいお言葉集なのかと思っていたら全然「爆笑」ではなかった。
判決を言い渡しての裁判長の言葉は重い。
それに裁判自体の詳細は記載されていないものの、それぞれの罪状は読んでいて気分が悪くようなものばかり。
日々このような罪を裁くにあたり向き合う職業に就いている裁判官達は一体どんな人達なのだろうととても興味が湧きました。
人が人を裁くことの重さや、「司法権の独立」といいながら国を負かす判決を下す裁判官へ起こるの不自然な現象。超多忙な職業ゆえか裁判官の評価が「判決や和解を出した数の多さ」に集約されることなど、コラムも読み応えがありました。
住基ネットや、井上嘉浩のことについても本書を読んでネットでさらに詳しく読んでみたりしました。
Posted by ブクログ
話題に上がっていたので借りた一冊。様々な裁判の裁判官の人間味ある言葉を抜粋し、著者が簡潔に説明と意見を記してある本。朝ドラの影響もあって、とても裁判に興味が湧いた。
Posted by ブクログ
右ページに裁判官の言葉、左ページに解説の形で構成されている。文体が軽いためか写真週刊誌を読んでいるような印象を受ける一方で、裁判官の言葉は重いものが多く、重責の大きさを感じた。
知らない世界の入り口にはよいと思う。深掘りしたものが読みたくなった。
Posted by ブクログ
「量刑相場」というものがあるんですね。まぁ、そういうものがないと不公平感に繋がりますからねぇ。裁判官のお言葉集」という題名でしたが、むしろ、ここ最近の事件のこと、「そう言えばそういう事件もあったなぁ」と、思い出すような内容でした。
Posted by ブクログ
爆笑、は言い過ぎでは?
裁判官とて人の子ですね。
残念ながら罪を犯す人あり、
人を見下してしまう人あり、
職務に耐えきれず自死を選んでしまう人あり。
罪を犯したくはないけれど、
心ならずも罪人になってしまった時は、
こんな裁判官に裁かれたい、という方あり、
あんたにだけは言われたくない、
という裁判官に当たってしまう事もあるのでしょう。
担任教師とか医師とか警察官とかでもそうね。
出会い・ご縁って大事。
Posted by ブクログ
たまにニュースでみる裁判官の説諭(お言葉)について興味深く思っていたので、この本を選びました。
お言葉もですが、その言葉を吐くに至った事件については知っているもの知らないものを含め、こんな事件があったのかとあらためて思い出しました。ひどいことするなぁ。
そして人を裁くのも人(裁判官)であることの難しさも書かれており(気持ち的には重い刑にしたいけど、他の判例の量刑とのバランスをもって判決を出している)、それを補足する形で裁判官の言葉が生きていると思いました。
途中のコラムで無罪判決や量刑を検察官の意図通りにしない裁判官は不自然な異動が見られる。とあり、三権分立、司法権の独立ってなんだろうなぁと思わされました。