【感想・ネタバレ】隙間 1のレビュー

あらすじ

『隙間』を読んだ、誰か、お願いだから彼女の覚悟や怒りや叫びを、正面から受け止めて投げ返してあげてくれ。音楽でも、手紙でも、映画でも、もちろん漫画でもいい。とにかく、真っ直ぐに応答してほしい。そして、あなたは一人じゃないと伝えてほしい。その連帯の声が力強く挙がること。それがこの作品に触れた同時代の人間の責任であり、喜びだと思う。
ーー是枝裕和(映画監督)

「人の感情はどこから来て、どこへ向かうのだろう?」
台湾・台北に暮らす女子大生の楊洋(ヤンヤン)。心をすり減らしながらも懸命に介護を続けていた大切な祖母を亡くし、深い悲しみに沈む日々を過ごしていた。さらに、想いを寄せていた男性には別の恋人がいて、自分を愛してくれない……。すべてから逃げるように、楊洋(ヤンヤン)は交換留学生として、近くて遠い異国・沖縄へと旅立った。異国の地での生活は、祖母との思い出や恋の痛みを抱えたまま始まったが、沖縄の人々との交流やその地に刻まれた歴史に触れる中で、少しずつ“私”を取り戻していくーー。

「この残酷な現実に“さよなら”を告げて、私は行く。異国・日本へ。“はじめまして”を見つける旅へ」
好きな音楽を聴き、本を読み、映画を観て、恋愛をして、普通の大人になりたかった“私たち”の、青春の“怒り”と“記憶”。フリースタイル「THE BEST MANGA 2023 このマンガを読め!」第2位&宝島社「このマンガがすごい!2023」オトコ編・第9位ランクイン、『緑の歌 - 収集群風 -』で鮮烈なデビューを飾った高妍(ガオ イェン)が紡ぐ、台湾と日本、過去と未来、私とあなたの物語。超厚【250ページ】の第1巻。

●コミックビーム 公式X(Twitter)
@COMIC_BEAM

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

政治的な話は本に求めてないっていう人もいるかもしれない。
でも、やっぱり読んで欲しいなって思うほど、
主人公のアイデンティティの透明で純粋な葛藤は
自分自身の血肉になると思う。

1
2025年03月11日

Posted by ブクログ

 久しぶりに良質な漫画と出会い、心動かされました。漫画は久々の登録。作・画とも高妍(Gao Yan)さん(台湾出身29歳)で、台湾と日本で活動中とのこと。全4巻の印象・感想の概略を記します。

 主人公の楊洋(ヤンヤン)は、肉親を失い恋愛に行き詰まり、台湾から沖縄へ留学します。様々な葛藤を抱えながら、自分や周囲の人、台湾と沖縄の歴史や国家と向き合い、成長していく物語です。

 高妍さんの経歴を見ると、実体験を脚色しているようですが、主人公のヤンには自身を色濃く投影している気がします。ヤンと台湾の孤独がリンクし、ヤンの心情を追うことで台湾の歴史の理解につながります。

 また、絵も個性的で(好みもありますが)、読み込むほど豊かな表現力に気づかされます。1カットの中のコマが多く、心情をていねいに描くことで表情の変化がよく伝わってきます。

 さらに、単行本の装幀も高妍さん自身が手がけ、用紙や配色も自ら選んでいるそうです。1巻〜4巻と、巻を追うごとに帯の「薄紅色」が次第に薄くなり「桜色」になるのは、ヤンの怒りが少しずつ落ち着いていくイメージとのこと。こだわってますね。
 各巻の最後には、台湾国家や歴史などに関するコラムも自ら執筆し、日本人には分かりやすい解説となっています。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

自分の今当たり前に過ごしている日常が先人たちのたくさんの命の元に作られているものだということを忘れてはならない。
学んできた歴史がなぜ起こったのかの背景にまで目を向けると全く異なる世界が見えてくるのだと思う。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

ヤンヤンといっしょに学んでいる
これからどうなるか、なにを知りなにを考えさせられるのか、続きが楽しみ

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

全4巻。これからも台湾にも沖縄にもたくさん旅行に行きたいから、ちゃんと(日本が彼らに何をしてきたかも含めて)歴史を知りたいと思って読んだ。

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

ヤンヤンのこれからが楽しみなのと、自分も本を読み始めて、TVや今まで学校で習ってきたことが全てじゃないと知れたので、台湾について一緒に学んでいけたらいいな。

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2025年10月01日

匿名

購入済み

台湾とは縁が深くて住んでいたこともあった。台湾の歴史や文化に関する本も色々読んだが、こういう台湾人の作家の描いた漫画を読むのは初めてだった。絵から台湾や沖縄のウェットな感じがよく伝わる。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

新聞で紹介されていて購入して読んでみた。
悲しみは多いけど、ここから楽しみ。
台湾が同性婚を認めるにあたり、先進的だと初めて知った。

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2025年05月04日

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