あらすじ
「敗北は、始まりだった――。」 富・権力・才能――生まれながらにして全てを与えられた傲慢な少年・タルト。初めて味わう敗北と挫折。そして突きつけられた“かませ犬”としての現実。それでも彼は立ち上がる。王を目指し、自らを懸けて。だが、試練は終わらない。志を砕く“受験者狩り”の脅威が静かに牙を剥いて…!? ヘタレ×エリートな少年の挫折から始まる王座争奪戦、第2巻!!
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「選ばれし者じゃない。それでも、王を目指す。」
彼の物語は、ここから始まる。
百年前、一人の王によって建国された世界初の統一国家――アストリア王国。
この国では代々、国王を選ぶために“王試”と呼ばれる国王選抜試験が行われてきた。
受験資格は全国民に開かれているものの、合格できるのはただ一人。王の座をめぐる過酷な争いが繰り広げられている。
そんな王試に挑む主人公・タルトは、裕福な家に生まれ、幼いころから“王になるためのレッスン”を受けてきたエリート少年。
しかし卒業式の日、挑まれた決闘で敗れた瞬間、彼は自分が“主人公”ではなく、物語を盛り上げるための“かませ犬”側の人間だったと気づく。
現実に打ちのめされたタルト。しかし、彼はあきらめが悪かった。
家を飛び出し、今度は「自分の力」で王を目指すため、新たな一歩を踏み出していくのだった。
タルトは嫌味で、金持ちで、ちょっぴり残念な、まさに“かませ犬”らしい主人公。
一方、彼の周囲には“THE・主人公”と呼ぶにふさわしい強者ばかりが集まってくる。
圧倒的な才能の前でかませ犬感が浮き彫りになっていく中、それでも泥くさく足掻き続けるタルトの姿に引き込まれていきます。
華やかな世界の片隅で、自分の居場所をつかみ取ろうともがくタルト。
その姿はきっとあなたの心をつかむはずです。
新時代の“かませ犬成り上がりファンタジー”、ぜひお楽しみください。