あらすじ
『ソフィアちゃんは、ソフィアちゃんだけのお星様を探して良いの』
魔剣の集まる都市「セントラル」の危機を救ったリット、クララ、ソフィアは一躍、有名人になる。それぞれの目的のため魔剣団「夜明けの星」を結成した三人だが、財政難に陥り別行動で資金稼ぎをすることに。そんな中、ソフィアは北方連邦国から訪れた大陸最高峰の魔術師「豊穣の大賢人」エカテリーナの護衛任務を引き受ける。彼女は各国のパワーバランスを取るため作成された「魔剣名鑑」の写本を都市へと持ち込むのだが、時を同じくして怪しげな魔術装置の存在も確認されて――。
「行くんだよ。ボク達が今出来ることをしにさ」
剣戟が再び都市に嵐を巻き起こす。バトルファンタジー、第二弾!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「ウィザーズブレイン」の著者・三枝氏の2作目の、2巻です。
魔剣の達人である3人の少女を取り巻く、ほんわかとしたお話・・・
・・・と思いきや、大分スケールアップしてきました。
3人それぞれの、世界とのつながりが意識されてきました。
簡単なあらすじ。
結社が召喚した巨人を倒した3人は一躍、有名になる。
リットとソフィアは龍日祭の催しである水路を動くゴンドラ上での戦いに、それぞれ参加することになる。一方クララは、謎の女性と結社が街に持ち込もうとしている謎の荷物を追うことになる。
魔剣の在りかと所有者が記された魔剣名鑑を巡って、結社の構成員が暗躍する。
その中で、かつて多くの人命を奪った恐ろしい魔剣の真実が明らかになり、大賢人と呼ばれる少女エカテリーナが抱えてしまったトラウマが再現されることになる。そのとき、ソフィアはエカテリーナに協力し、事態の収拾にあたるのだった。
・・・みたいなお話でした。
相変わらず、剣戟シーンの描写は楽しく、読んでいてどんどん進んでいってしまいます。前作と違って、剣ばかりなのが、ちょっと物足りないところかもしれません。
ゲストキャラクター(?)の大賢人エカテリーナが使うパンを生み出す魔術による解決法は、なんだかほんわかしていてギャップで笑えました。
1巻の主役であるリットの活躍は少なめでしたが、クララとリットは、さらに強くなるきっかけを得る・・・みたいな感じでした。クララと十三位階のメンバーとの戦いは手に汗握りました。今回はラストバトルよりもそっちのほうが熱い展開だったように思います。全体としては、構成も安定していて、読みやすいですし、魅力的な新キャラクターがどんどん登場してきて、面白かったです。
勝手な考察ですが、前作の1巻の舞台装置が巨人、2巻が黒い水の暴走でした。
ということは、次は・・・と思ったら、3巻は研究所とか、世界システムそのものが敵になったりとか・・・するのかも? とにかく、続きが読みたいところです。