あらすじ
中央線の6つの駅を舞台に、それぞれ異なる登場人物たちの日常を鋭い視点と温かい筆致で描く、短編連作集。教師に恋をしてしまった女子高生、夜の仕事をする母親とふたりで暮らす少女、結婚生活に歪みが生じ始めた夫婦の物語など、彩り豊かな人間模様が、ローカルな風景と共にリアルに描かれ、そして心揺さぶられる結末へと導かれます。新鋭漫画家・元町夏央の初単行本作品。
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Posted by ブクログ
元町夏央さんの『中央線ドロップス(2009)』を読んでみた。 確かに読んでいく毎に心に沁みる。 特によかったのは・・・1話“吉祥寺夫婦”、4話”中野の特大8色ソフト”と5話”高尾山ケーブルカー”(前編)と6話”高尾山ケーブルカー”(後編) そういえば・・・・中央線に行ったことないなー。 いつも、秋葉原や上野なので・・・
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中央線沿線が舞台の短編集。
基本的にはハッピーエンドではないです。
ちょっと暗い中に明るさを見出す感じかなー
舞台が中央線沿線ということで、観たことのある景色がちょいちょい背景に登場します。
そもそも中央線沿線ということに惹かれて買ったので。
個人的には少しだけ退廃的な雰囲気が好きでした。
Posted by ブクログ
ハッピーエンドじゃない
その瞬間はハッピーじゃなくても日々は続いていく
続いていくのだから、またいいこともあるだろう、みたいな
ハッピーエンドじゃないんだけど、
なんとなく希望が見えるのは、
明日への予感があるからなんだろうと思う
1話から2話の流れが好き
かわいい、ませててイキがって、でもほんとは繊細で素直な少女の姿
なんか黒田硫黄の描くショートヘアの少女みたいで好き
その町の味っていうのをいまいち出し切れていない感はあるけど、
それは関係なく楽しめる作品でした
力強い絵柄や、甘いだけじゃないストーリー、
なんかすげーーー惹き付けられる作品です
Posted by ブクログ
連作短編集。通常の恋愛ものがひとつもない。あねおともそうだがなにか一要素いれたくなるのか。二つ目に出てくる男が熊の姿をしていて面白い。全体に、良い関係には時間の制限があるよ、っていう考え方が通底しているようだ。そのことは写真とる男が出てくる最後の話にうまく象徴されているような気がする。とくに最後の1ページ。ただし終りを強調することで恋愛の期間を美化していくというのではなく、ただ終わっていくよっていう感じ。
Posted by ブクログ
最近読んだ中では面白い作品でした。
中央線の結構有名な駅数駅が舞台になっています。
恋愛かと思いきや違うんだなあ。
作風が戸田誠一に似ています。
画も心なしか似ているような…。
人の間の話です。
曖昧な悲しさとか言葉にできないとこを
表現してると思います。
そこが似ているのかな。他の作品も読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
中央線沿線で暮らす人々のオムニバスドラマで、
キャラクターが跨がって登場することで、各話が微妙に繋がっている。
倦怠期に入った夫婦や、妻の妹である女子高生の生活、
また、その少女が通う学校の教師のエピソード、などなど。
ああ、あるある、わかるなぁ、という感じの話が多く、
そんなに意表を突かれはしないが、
女性教諭の同棲相手が何故か熊のシェフという
第3話「阿佐ヶ谷・高架の2人」はちょっとツボ。
最初、着ぐるみマニアの男かと思っていたが、どうやら本当に熊らしい。
そこだけファンタジーというかメルヘンになっていて浮いてるんだけど、
まあいいか(笑)