あらすじ
人類と蛇との交渉の歴史は古くて深い。世界の諸民族には、蛇に関するいろいろな民俗が知られている。日本にも豊富にある。しかし、家畜や狩猟の対象になる動物とちがって、自然のままの蛇の利用はそれほど多様ではない。大部分は人類が文芸や宗教のなかにえがきあげてきた蛇である。そこにいるのは、「自然としての蛇」をとおして人間がさまざまな価値を与えた「文化としての蛇」である。時に嫌悪され、時に畏怖されてきた、絶対的な他者である蛇。そのような他者なる蛇が人間の文化にもたらしてきた豊饒な世界を民俗誌からひもとく、画期的な書。文庫化にあたって、新たな学説を解説として添えた決定版!
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Posted by ブクログ
日本、琉球、中国あたりを中心に、ヘビにまつわる言い伝えや信仰、風俗を纏めた本。各著者が調べ上げたものをできる限り書き記したという感じで、一冊の文庫本の中にみちみちに伝承が詰まっている。
ギリシア神話に原型をもつヘビと蘇りの薬草の伝説があるが、インド、中国、インドネシアにも似たものが存在しているという話が面白かった。虹とヘビの混同、ヘビがいる家は栄えるなど、似たような話が世界に散らばっているというのはわくわくする。
自分の興味関心的にもうちょっとヨーロッパや中東あたりのヘビ伝承の分量が欲しかったと思ってしまうが、そういう本も調べればありそう。これからの楽しみにしよう。