【感想・ネタバレ】娘はいじめなんてやってない【分冊版】 14のレビュー

あらすじ

ある小学校で、小学6年生の児童が学校の屋上から飛び降りた。
児童の名は紫村俊介。命こそとりとめたが意識不明の重体で、現場に残された遺書からいじめを苦にしての自殺未遂と推測された。
そして、遺書にはいじめの加害者として青空茜の名前があった。
母親の青空翼は娘を問い詰めるが、茜は頑としていじめの事実を認めない。
そんな茜の態度に引っ掛かりを覚えつつも、翼は娘を信じることにする。
なぜなら、紫村俊介はかつて茜をいじめていた子だったからだ――。
果たしていじめの本当の「加害者」は誰なのか。
ヒット作『娘がいじめをしていました』に続く、いじめ問題のタブーに切り込んだセミフィクション。
【「シリーズ 立ち行かないわたしたち」について】
「シリーズ 立ち行かないわたしたち」は、KADOKAWAコミックエッセイ編集部による、コミックエッセイとセミフィクションのシリーズです。本シリーズでは、思いもよらない出来事を経験したり、困難に直面したりと、ままならない日々を生きる人物の姿を、他人事ではなく「わたしたちの物語」として想像できるような作品を刊行します。見知らぬ誰かの日常であると同時に、いつか自分にも起こるかもしれない日常の物語を、ぜひお楽しみください。 分冊版第14弾。※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。

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大切なこと

リアルで重めの内容を、ユルく読みやすい絵で描かれた作品。娘がいるので自分だったらと重ねながら、一気に読んでしまった。

私自身が小学2〜3年生から5年生にかけていじめを受けたり返したりを経験していたので、まさにリアルにこの年代は、陰湿ないじめが起きる世代と身をもって知っている。それだけに、子供の心理も、親の心理も上手に描かれていて引き込まれた。

小学3〜5年生、親に本当のことなんて殆ど言えないし、親が好きだから故に演じるし、親が思っている以上に深く考えているし、傷ついているし、繊細な年頃。

親は真実なんて見えてない。いまは自分たちの時代よりネットでのいじめが存在して、想像もつかない陰湿ないじめが起きているはず。

30年経った今でも、受けた記憶なんて消せないのだから。子供の頃なんて、環境は選べないし、運命だけど、それはその後の人生どれぐらい有意義に過ごしたかで起こったことの意味も変わってくる。

私は小学2年生から12年以上まともに人を信じることができなかったけど、親が最後まで味方でいてくれ、愛し抜いてくれたから、いまは素晴らしい人生を歩んでいる。

親が存在の肯定を続け、愛を伝えることをやめなければ、どれほど避けられないいじめを受けても、何とか真っ直ぐ生きていけるような、自分はそう思うので親に感謝しながら、娘にそう在りたいと思わせてくれた漫画だった。

あの頃の自分も、あの頃の親のことも、少し理解できて読んでよかったです。

#切ない #深い #タメになる

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2025年08月30日

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