あらすじ
切なくてまぶしい、残酷でもどかしい、思春期(あのころ)のすべてが詰まった胸疼く青春×SF短編集。
アニメ化もされた大人気スポーツ小説『2.43 清陰高校男子バレー部』著者、デビュー20周年記念作!
病院から飛んできた青い風船に結ばれていた手紙によって、思いがけず始まった文通。そこから芽生える、淡い恋と切ない嘘の行方。「零れたブルースプリング」
全ての感覚を周囲に拡散してしまう特殊能力を持ったヒツギ。彼がボランティアとして連れてこられたのは、生まれつき、痛みや温度を感じられないイオリの屋敷だった。「ヒツギとイオリ」
誰かに「ウザい」と思われると、その場から強制的にテレポートしてしまう。中学2年生のナオは、望まない超能力に苦しんでいた。「flick out」
妻を失い、心を閉ざして生きる宮内の前に突然現れたソバージュヘアの不良少女。彼女は亡き妻の名を名乗る。「ハスキーボイスでまた呼んで」
上記4編収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1話目と4話目はとてもよかった!私は定期的に読み返したくなるような話!!
2話目の話は気持ち悪かった。
3話目は高直の最後のセリフで読んでよかったと思えた。
Posted by ブクログ
青春時代はまさに思春期。思春期なんて常に不機嫌なもの。この4編からなる短編集の主人公たちはみんな爽やかな中学生じゃなくて、世の中を斜めに見てる不機嫌な中学生たちばかりだった。
YA向けの本だけど、どれも40代から50代が10代の頃を懐かしむモノばかりだった。
みなさんの評判通り最初の短編『零れたブルースプリング』と最後の『ハスキーボイスでまた呼んで』がやはりよかった。
『零れたブルースプリング』は文通あるあるモノだけど、昭和最後から平成初期の中学生の話だからドンピシャ世代で中学時代を思い出しながら読み、『ハスキーボイスでまた呼んで』は、まるで1本の映画を見てるような感覚でタイムスリップを楽しんだ。
壁井ユカコさんはお初だったけど、10年前に流行った『2.43清隠高校男子バレー部』を読んでみたい。
Posted by ブクログ
この著者の作品は「2.43」シリーズから読み始めたので、このタイトル、この装丁、に良い意味で裏切られました!!4つの短編集どの作品も違った味わいがあり著者の今までと違う魅力を感じました。特に「零れたブルースプリング」どこかで聞いたような設定な気がするのに切なくて温かくて余韻が残ります。
Posted by ブクログ
【収録作品】零れたブルースプリング/ヒツギとイオリ/flick out/ハスキーボイスでまた呼んで
「零れたブルースプリング」 小児病棟に入院中の怜と怜が飛ばした風船に結ばれていた手紙に返信した「満里衣」の文通。「満里衣」として文通を始めてしまった満生も怜も微笑ましい…… と思っていたら。軽い筆致が心に響く。
「ヒツギとイオリ」 全ての感覚を周囲に拡散させる能力を持ったヒツギと、痛みや温度を感じられないイオリの交流。
「flick out」誰かにいなくなれと思われると強制的にテレポートさせられるナオ。これは辛い。
「ハスキーボイスでまた呼んで」 タイムリープもの。これはエモい。
Posted by ブクログ
YAというよりもう一段ヒリッとしてて設定も飛び道具的で、己の体感で言ったら初期の乙一読んだときのような感覚の尖った話ぞろいでびっくりしました。BLかTLでも始まるんかと思った「零れたブルースプリング」と読後感がすごく良かった「ハスキーボイスでまた呼んで」が好きかな。
Posted by ブクログ
ちょっとビターな青春。
お気に入りは「ハスキーボイス〜」
過去から未来へタイムスリップした江維子は、未来の夫から自分がすでに亡くなっていると聞かされて…
なぜこの人と結婚したのか判らないけれど、タイムスリップした同じ時を過ごした江維子は過去へ戻り再び夫と出会うことが出来るのか。そして江維子の頑張りが未来をどう変えたのか。
ラストの変わった未来の先が幸せであって欲しいです。
Posted by ブクログ
「零れたブルースプリング」
文通にありがちな設定とはいえ、ピュアな2人とその未来の真里衣に涙
でもなぜこのタイトル?
「ヒツギとイオリ」
痛い話はダメ。リタイア
「flick out」
切ない
「ハスキーボイスでまた呼んで」
タイムスリップラブストーリー
ハッピーエンドを願う