あらすじ
決して他人事ではない「空き家問題」。
「家」をめぐる家族の物語!
50代の主婦・瞳は兵庫県のマンションで夫の一郎と
二人で暮らしていたが、母の京子が入院したことをきっかけに、
同居を始める。
母が急死したことで空き家になった実家、相続などの
家族の問題に直面することに。
母の遺言状で兄姉との間に亀裂が入る中、
瞳は実家の整理や売却の準備を進めていくが―ー。
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Posted by ブクログ
最近話題の空き家問題をめぐる小説。
親の死がきっかけに始まる空き家問題、相続問題で兄姉に振り回される主人公がかわいそうで、読んでて辛かったわ。いいように使われてる気がしてさー。
兄も姉もそれぞれ事情があり一生懸命生きてる、的な描写があるにはあったけど、それにしも、瞳、ひとりで頑張りすぎだよ!
空き家問題をちょっとは知れたかな。
自分の身に降りかからないと、切実に向き合わないもんね。
〈実家が空き家〉はもちろん、〈隣近所が空き家で荒れてきた〉問題も深刻よね。
〈隣近所にゴミ屋敷がある〉ってのもね。
自治体、がんばれ!
Posted by ブクログ
父が亡くなり、子供たちは家を出てそれぞれに家庭があり、母親のみが暮らしていたが、身体の不調をきっかけに主人公・(娘)瞳の世話になる。(割と元気なうちに亡くなってしまったので、そこまで介護はなかった)生きているうちに遺産分与に関する遺言書を直筆で書き、瞳に託す。
死後、開封してみると瞳1/2、瞳の兄と姉に1/4ずつ、などの記載があり。遺産相続人は瞳が指名されていたので、家の売却などは瞳が行うことに。
瞳が母さんに書いてもらったんじゃないの?相続人全員の同意があれば遺言書通りじゃなくてもいいらしいじゃん?などと、嫌味な言い方をする姉。
最後に面倒をみたことや、売却や税金などの手続きを瞳がするということでそれ以上揉めることはなくて良かった。
姉は、兄と私は苦労したのに、瞳は大人の言う通りになあなあで過ごしてきて苦労をしてないからイラつくらしく、登場する度に主人公に嫌なことを言う。化粧品メーカー勤務。瞳の知らない、姉と母親との思い出語りがいくつかあり、そこはほっこりする。
兄は東京に住んでいるのもあり、実家に顔を出すことがあまりできない。しかし登場する度に具体的なアドバイスをしてきて、自分で調べてさっさとやれよな、と言う。幼少期は病弱で、母親に面倒をみてもらった思い出。
いよいよ売ることになり何件かに見積もりを出してもらうも、金額の差が激しい。数ヶ月で売れると触れ込んで、いつまでも月額の管理費だけ踏んだくる悪徳業者も少なくないらしい。(管理費の振込だけやめてみても、その後何の連絡も寄越さない)
空き家の定期巡回サービスや、火災保険の問題、生い茂った雑草など隣家に被害が起こることがあったり、空き家ゆえに柄の悪い人間が入り浸ったり野良猫が入り込む問題、今は法律が変わり名義人死亡と共に新たな名義人を登録しないと罰金が発生するらしいが今まではそうゆうものはなかったので面倒ゆえに名義人が死亡者のままであり、現状連絡をとることが困難な物件が山ほどあるらしい。
空き家問題は深刻だし、本編のようにいざとなるとバタバタするだろうな〜と思うところはあったが、話としての面白さは微妙だった。