あらすじ
19世紀のはじめはヨーロッパの列強がアジアに進出してくる時代。新しい学問や文化が日本にもひたひたとおしよせます。伊能忠敬はそんな時代の中に育ち、商売を引退してから、子どものころからの夢であった測量の旅にでます。ほんとうは地球の大きさを知る旅だったのですが、忠敬は途中から日本地図の完成に執念をもやします。歩いた距離はじつに4万キロ。これは地球一周にひとしい距離なのです。完成した地図は、当時ヨーロッパにもない精度のものでした。この本では、子どものころの夢をあきらめなかった伊能忠敬のひたむきな姿を描き出します。
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Posted by ブクログ
さらっと読めるのに感動を置いていく。51歳からの日本地図作成には励まされることしきり。それまでも存分に功績をあげた人。三か条の家訓は現在にも通ず。きっと素晴らしいリーダーだったのだと思われる。
第一 假(かり)にも偽りをせず孝弟忠信にして正直たるへし
第ニ 身の上の人ハ勿論(もちろん)身下の人にても教訓異見あらハ急度相用堅守るへし
第三 篤(とく)敬謙譲とて言語進退を寛裕(かんゆう)ニ諸事謙(へりくだ)り敬(つつし)ミ少(すこし)も人と争論など成(なす)べからず
・かりそめにも人を欺いたりせず、親に孝行、兄弟仲良く、人には真心をもって正直でありなさい。
・目上の人はもちろん目下の人からも教えられたら取り入れなさい
・篤く敬いへりくだり、言葉や行いをやわらかに、あらゆることにへりくだり、慎み、少しも人と言い争ったりしてはならない。