あらすじ
料理上手でまとめ役の白猫「チャオ」、やんちゃでトラブルメーカーのトラ猫「ちふ」、おっとりしていて読書家の黒猫「ぐうちゃん」。ひなた村に暮らす動物たちのほっこり癒される物語です。
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Posted by ブクログ
あたたかくいい匂いのする美味しい飲み物をいただいた気分。
ほっとするような、せつないような、なつかしいような。
どこかの国の小高い丘に建つ平屋建ての赤い屋根のお家には、三匹の猫が暮らしています。
料理上手でしっかりもののチャオ。
食いしん坊で陽気なちふ。
おっとり読書家のぐうちゃん。
三匹は性格も好きなものも違うけれど、お互いを思い合って暮らしています。
なんてことない日常、というけれど、その、なんてことのない日常は、ふつうに生きてるだけじゃ得られないものなんですよね。
一緒に暮らしたり、ぐうぜん出会ったりしたひと(動物)たちに対する、愛情がなければ、そして相手もそう思ってくれなければ成り立たないユートピアなんですね。
三匹の猫たちは三匹の世界に留まらず、愛情と気遣いを周りの動物たちにも向けていきます。
犬でもマヌルネコでもクマでも、みんな仲良し。
お家と友人と美味しい食べ物さえあれば、しあわせ。
カマノレイコさんは、イラストレーターの方。
今作がはじめてのコミックだそう。
ユニークであたたかい絵柄の二足歩行の動物たちに癒やされます。
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『NHK短歌2024年10月号』の枡野浩一先生選の佳作で採っていただいた私の短歌を漫画化したようなエピソード(と、私が勝手に感じた)が偶然あってびっくり。
あるいは、マンガの短歌化──?
いずれにしても、パクリではございません。
でも、同志をみつけたようで、うれしいです。
〈じんわりとバターを溶かすトーストの熱さがぼくを祝福してる〉