【感想・ネタバレ】負け犬の勲章のレビュー

あらすじ

俺は昇りつめてやる!
左遷、降格、減給そして謀略…
裏切りの企業論理に、自らの信を貫いた孤高の男!
圧倒的リアリティ!
企業戦士の熾烈な生き様を描くビジネスサスペンス傑作!

「倒産してしまえっ」36年経理畑で勤め上げてきた定年目前の藤原。役職は解かれ再就職の話もない。
15年前の〈悪夢〉の責任を押し付けられ、会社から『破門』宣告を受けたのだ。妻とは死別。将来への不安と孤独感に苛まれる中、思いがけない真実を知った……。
降格、左遷、減給。情け容赦ない組織と企業戦士の凄まじい闘争を描いた傑作ビジネスサスペンス!

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Posted by ブクログ

著者のファンとしては駄作に近いといわざるをえない。
主人公も含め登場人物の描き方が類型的すぎて魅力がない。唯一共感の余地があるのは表題作の負け組定年リーマンだけ。彼が会社への屈託を非常に文学的な手段で解消する点、起業小説と純文学の交錯が認められる。ただし時間をかけて練り上げられた屈託も最後には「溜まりに溜まった感情の爆発(または不発)」という退屈なワンパターンに結実してしまい、がっかりせざるを得ないのだけど。
そういうふうに感情の爆発でいかにも形式的なオチを付ける短編が多く、おいおいまたかよ。。。という感想になる。
経済小説の専門家でないためリアリティーがないのも、没入の妨げとなる。いろんな経済小説に文句をいってきたけど、こうしてみるとある時代のビジネスのリアルをある種記録的に切り取るという一点だけでも素晴らしいものだったんだなと反省する。

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2023年12月01日

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