あらすじ
7人の文豪のデビュー作・出世作に加え、彼らがブレークするまでの道のり、彼らへの理解が深まるキャラクターファイルを文豪ごとに載録しました。彼らがなぜ「文豪」と呼ばれるまでになったかを理解するために最適な一冊です。イラストは『乙女の本棚』(立東舎)シリーズなどで人気のイラストレーター げみ氏が担当。
読者対象:中学生以上
◎文豪ごとに載録したキャラクターファイルの内容
・直筆原稿写真
・書簡やエッセイなど生の声の紹介
・人となりがわかるトピック紹介
・聖地巡礼情報
①芥川龍之介
【ブレークまでの道のり】失恋の挫折感が執筆の大きな動機にブレークまで
[デビュー作]老年 ── 1914(大正3)年
[出世作]鼻 ── 1916(大正5)年
②太宰 治
【ブレークまでの道のり】薬物の常用で体を侵されながらの執筆活動
[デビュー作]列車 ── 1933(昭和8)年
[出世作]逆行 ── 1935(昭和10)年
③織田作之助
【ブレークまでの道のり】二番目に発表したある意味での処女作「雨」
[ある意味での処女作]雨 ── 1938(昭和13)年
④坂口安吾
【ブレークまでの道のり】神経衰弱を語学学習で克服
[デビュー作]木枯らしの酒蔵から ── 1931(昭和6)年
⑤中島 敦
【ブレークまでの道のり】文壇デビューと同年に没した「敦先生」
[デビュー作]山月記 ── 1941(昭和16)年
[デビュー作]文字禍 ── 1941(昭和16)年
⑥江戸川乱歩
【ブレークまでの道のり】「失業時代」のあり余る時間が深めた探偵小説の造詣
[デビュー作]二銭銅貨 ── 1923(大正12)年
⑦谷崎潤一郎
【ブレークまでの道のり】永井荷風が認めた唯一無二の耽美小説の才能
[デビュー作]刺青 ── 1911(明治44)年
(巻末付録)7人の文豪略年表
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
無頼派は苦手だと思ってたんだけど、おださくさんが予想以上に良かった。谷崎さんは完成されすぎてて、幼少期の橋本環奈の写真を見た時の気持ちになった。このメンバーの中では初期に生まれた谷崎さんと乱歩が一番長生きなのが悲しくなった。
Posted by ブクログ
芥川龍之介 太宰治 織田作之助 坂口安吾 中島敦 江戸川乱歩 谷崎潤一郎の処女作を集めた一作+その作家の略歴やエピソードもふんだんに入れてある一作。
なかなか面白く読めました。
Posted by ブクログ
芥川龍之介、太宰治、織田作之助、坂口安吾、中島敦、江戸川乱歩、谷崎潤一郎 それぞれの「デビュー作」を中心としたアンソロジー。
本の構成が面白く、
略歴、肖像画、ブレークまでの道のり(少し詳しめの経歴紹介)、「デビュー作」、「キャラクターファイル」と称するデビュー後の彼らの足取りと(没年までの経歴紹介)、現在ある文学館や墓地の紹介など「聖地巡礼」先の案内
となっています。
要は、作品を楽しむだけでなく、その文豪の簡単な生い立までこれ一冊で分かっちゃうので、まさに「文豪ガイド」って読み応えの一冊です。(史実ネタの紹介の精度も悪くないし、写真の提供に田端はじめ各種文学館の協力を得て制作されてるのも好印象)
「デビュー作」を紹介しているが故、彼らの著作のうち、その作品は名作・傑作と言われるものには及ばないモノもありますが、一つ一つが短いのでサクッと読めるし、「とりあえず文豪の事知りたい・作品も読みたい入門編」としては良い本ですね!