あらすじ
覚えのない女性からの電話により、「魔神館」と呼ばれる洋館の落成パーティに参加することになった高校生・白鷹黒彦。果たしてそこは、12星座に見立てた石像と、妙な配置の部屋がひしめく妖しげな洋館だった。そんな館での夜、不可解な殺人事件が発生。嵐で孤立する中、その後もありえない状況で次々と人が殺されていく……犯人は参加者か、それとも館に佇む魔神像の仕業か!? 黒彦と世界最高の知性・犬神清秀の推理が始まる!
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Posted by ブクログ
このオチはたぶん誰にもわからないんじゃないかと。
犯人は誰だろう?と読みながら考えるが、オチを読んで口ポカン…。
しかし、登場人物は魅力的。
主人公の、素人が頑張って推理する感じが個人的には好きです。
普通の人が探偵のマネをしたらこうなるよね、と現実味があります。
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魔術にとり憑かれた建築家が建築し、その直後館内の一室でその建築家が自殺を遂げた洋館「魔神館」。
その建築家を崇拝し、自らも建築家である現在の館の主人に呼び寄せられた11人の人々。
主人を含め、彼らは十二星座それぞれ異なる星座の生まれ。各々の部屋には星座の名が冠され、玄関ホールには巨大な魔神像を崇めるように十二星座を表す像が配置されている。
折からの台風で陸の孤島と化した館で幕を開ける殺人。
同時に星座像も一つまた一つと壊されていく…
もう、こってこての館ミステリ、嵐の山荘で読んでいて嬉しくなりましたよ。
最後の謎解きの意外さとぶっ飛び感は賛否両論ありそうですが、僕は大好きです。
その謎解きのあとでは、このタイトルにも違った意味が…
シリーズも続いてるみたいで、他作も読んでみたいです。
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作中で推理小説作家をこき下ろし、その読者をも否定しているだけあって、普通の推理小説とは一線を画す内容です。
タイトルの通り「館」がテーマで、山奥の洋館が舞台でかつ台風で閉ざされる、言ってみれば典型的なクローズドサークル。でも最も探偵向きな人物は事件に興味を示さず、その犯行もかなり特殊です。このオチは賛否両論あると思います。私自身は半ば予想しつつ、少々気が抜けてしまいました。
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読者を楽しませる趣向がこらされた作品で
ベタといえばベタだけど、読んでいてワクワクしたり
ニヤニヤしたりすることに事欠かない楽しい作品。
信州奥地の謎の洋館、麦わら帽子を被った元気な僕っ娘
メイド服を着たメイドさん、変人の天才、
雰囲気作りのギミックがてんこ盛り。
その分どこかで見た感もゼロではないんだけど
それを差し引いてもキャラがよく動いていて
出来は悪くないと思っていたが
最後はさすがに頂けないバカミスになっていて
マイナス1点。
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「果てしないもどかしさを覚える。皆どこかで、何かを見落としている。いつ?どこで?誰が?何を?どうした?世界はこの五つの問いの上でしか成り立っていない。たった五つ、しかとその内のどれか数個の勘違いで犯人を見失っているはずだった。見つけなければならない。もう、事件を解決しなければならない。誰かではなく、自分が。」
面白いけど、最後のインパクトが小さいなぁ。
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ヒロインが僕っ子、「やっふー」だの「はふー」だの、苦手な人、つまり私には受け付けない口癖を持つので読むのがしんどかった……。ストーリーは面白かったけど、トリックは割と早く解りました。それしかないじゃん!って感じ。僕っ子ヒロインを周囲の人間が無条件に受け入れ、可愛がってるのが不思議。かなり好みが分かれる性格だと思うけど。私だったら「うぜー」としか思わない。小学生ならまだ我慢できるけど、中学生でこのアホっぷり。天真爛漫って評されてたけど、実際に中学生でこんな子がいたら親を疑うよ。面白かったけど、いまいちという微妙な感想でした。でも続編、買っちゃうんだろうな。
Posted by ブクログ
久々に推理小説を読みました。
メフィスト系をよく読んでいた大学生のときのことを思い出しました。
ノベルスの時もそうだったけどこういこういうミステリーって、キャラクターを好きになれるかどうかが、結構読み進めるポイントな気がします。
その点、この作品の3人はなかなかチャーミングでした。まぁ若干、ラノベっぽくはありますが。
またこの3人に会いたいと思ったので、続きの巻も購入する気がします。
しかし次は学園ものかー。この挑戦シリーズと言う試みもやっぱりミステリーファンとしては好きです。笑
Posted by ブクログ
山奥の不気味な館に人が集められ次々と殺人事件が起こるという、わりとよくある感じの推理小説として始まりました。
オチが、伏線は会ったものの、非常に意外なもので唖然としてしまいました。ちょっとこれはどうなのだろうと思いましたが、面白かったとは思います。
不気味な館の雰囲気はよく出ていましたし、所々で入る主人公の黒彦と果菜のコミカルなやり取りも面白かったです。
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嵐で孤立する洋館という、ごくありがちなミステリの舞台での話。
舞台設定や登場人物設定に特別凝ったことはないが、作品全体を通して感じさせる、何とも言えない気持ちの悪さが良い。
読み始めは、ヒロインの空気の読めない感じが、全体の雰囲気と相反して浮いたイメージ。中盤まで読んでいく頃には事件の不気味さとのバランスがとれていくが、それまではうっとうしいかも。
最後は、肩すかし感はぬぐえないものの、まぁそういうのもアリかなという感じ。
個人的には面白かったが、謎解き目的だとどうだろうというところだった。
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久しぶりの館もの。
ハテナ、黒彦、犬神博士。その他、蒲生や紅岩など登場人物は誰も好感が持てる人ばかり。
特にハテナ絡みのシーンのコミカルさは、陰惨な殺人事件をふと忘れてしまう温かみが面白かった。
それだけにトリックや動機が残念。
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犬神清秀・果菜兄弟と白鷹黒彦が出会った最初の事件である。
正統派のミステリーではないけれど、何しろ主要な登場人物の設定がSF的なので軽いタッチで読みやすく、魅力的ではある。
もしも椙本さんがもっと多彩な表現力のある作家さんだったら、もう少し違った方向へと行けたのかな・・・とも思ったけれど。
これは、名探偵でも解明できな事件のような。
もはや推理の範疇を超えたところに事件の真実があるという、とんでも結末なのだから。
ミステリーっぽいライトノベルという表現がいちばんしっくりとくる。
果菜のキャラクターがとにかくいい。
可愛くて無邪気で純粋無垢で、天真爛漫を絵に描いたようなキャラクターだった。
黒彦とのやりとり、魔人館に閉じ込められた人たちとのコミュニケーション、兄・犬神へ甘え方。
どれもが愛らしくて、果菜に会いたいがためにこのシリーズを読んでいるような気もする。
物語とはまったく関係ないけれど、表紙に描かれている果菜が自分が思っていたイメージと違いすぎてちょっと残念な気が・・・。
犬神もちょっと違うような・・・。
黒彦はまあこんなものかなと。
カバーイラストを描いてくださった人、勝手気ままな感想でごめんなさい。
Posted by ブクログ
迷探偵・白鷹黒彦の事件簿第1弾。
嵐により外界から隔絶された洋館。そこで発生する連続殺人事件。舞台設定としては申し分ない。
圧倒的な暴力により殺害される被害者たちは悲惨です。とても大掛かりな、そして、極めて凶悪なトリック。想像の上を行く驚愕の犯人像に唖然とする。
ちょっと頼りない迷探偵・白鷹黒彦の暴走気味の推理。謎の多い博士・犬神清秀と天然キャラのその妹・果菜。彼らが程よいスパイスとなっているバカミス的ストーリーが、読んでいてハラハラさせられ、思いの外楽しかった。
私にとっては、村崎友著『風の歌、星の口笛』以来の大がかりなトリックに出逢ったという印象です。
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黒彦少年の探偵話か?と思ったけど、なんだろう?
年下の少女に振り回されつつ、一人ずつ死んでいく館から出られない恐怖に立ち向かい謎を解こうとする話?
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ラノベ的ミステリ小説。山奥の雰囲気たっぷりの洋館に、何かを暗示するような禍々しい魔神像、悪天候によるクローズド・サークルと、お膳立てはバッチリ。次々に事件が起こるものの、真相は割とトンデモな方に入るのではないかなー。だって犯人は○○○だなんて、ねぇ。でもキライではないです。ところでハテナちゃんは本当にロボットなのかなぁ? 最後まで読んでみて、そこが一番気になるところかも。とりあえず次作も読んでみようと思います。
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館ミステリーという言葉に惹かれて手に取りました。
私はこのような感じのミステリーが好きなので、とてもスラスラと読み進めることができました。でも正直、結末には少し物足りない感が残ってしまったような…
誰が犯人なのかどきどきしていた分、最後の種明かしには「それってアリ?」という気持ちでした。
もう少し工夫したトリックがあればよかったかも…;
Posted by ブクログ
オチにびっくり…!
でもそれも含めておもしろかった。
読みやすく情景が想像しやすい文章だったので、読んでる間中頭のなかでカバーイラストの絵でお話が再生されていました。ハテナちゃんかわいい。主人公も等身大ですてきな少年で好感が持てた。
好みの設定やキャラだったので、続きも楽しみ。シリーズ全体のオチみたいなものはつくのか(ハテナやお兄さんのこととか)、そこが気になるところ。
Posted by ブクログ
「館ミステリへの挑戦状」という帯に惹かれて即決で購入~。
キャラクタや文章は非常にラノベタッチなのに、見取り図や見立て・舞台設定などの本格要素はふんだんに盛り込まれていて、そのギャップが面白かったです^^
真相やトリックに関しては、本格好きには「邪道!これは好かない!」と「テンプレへの挑戦だ!いいねー!」で両極端に評価が分かれそう。私は他の点に読み応えを感じたので、あのアンフェア感たっぷりのラストに関しては言及しません!(笑)ネタばれになるしかないしね!
面白かったのは、主役3人の立ち位置ですね。
世界最高の頭脳と言わしめる美青年と、彼が「創り出した」妹と、天才絵師の息子である白鷹くん。
お約束の「変人探偵」と「平凡ワトソン」ですねハイハイ・・・と読み進めていったら、中盤で推理を展開したのがワトソン役だと思っていた白鷹くん。これは意外(笑)。最近、こういう小さなテンプレ破壊ものがツボにハマるなあ。
そうかと思いきや天才青年もちゃっかり天才的頭脳の閃きを見せ付けてくれちゃって、その論拠になったのが論理的思考ではなく「自分の感覚」なのも面白い(笑)。ここまで本格推理小説の常道を逸れると、いつもの私なら「はいはい邪道!星2つ!」で終わりそうなのですが、随所に散りばめられた本格要素が評価を引き戻してくれたので星3つです。これは意外な読み応え。
テンプレな本格物はちょっとお腹いっぱい、な方にオススメです。
亡き父親の代わりに「魔神館」と呼ばれる洋館の落成パーティに参加することになった高校生・白鷹黒彦。12星座に見立てた石像と、星座に対応して招待された奇妙な招待客たち。彼等が集った夜、不可解な殺人事件が発生する。嵐で孤立し救援を望めない中、次々と人が見立てになぞらえて殺されていく。人間の仕業とは思えない犯行の真相を解き明かすのは、天才的な頭脳を持つ犬神博士か、それとも平凡な男子高校生か?
Posted by ブクログ
ミステリーとホラーとスプラッターがミックスされたような本筋は。。。
でも登場人物のやりとりや言葉、ちょっと心に刻んどこうと思うことあったかも。
お兄さんのことかなり気に入ったのと、黒彦とハテナが可愛かったから、オマケで☆3つ。
黒彦の迷探偵ぶり面白かった。シリーズの次回作もきっと新刊で買うと思う。
Posted by ブクログ
黒彦と犬神兄妹のシリーズ(と言っていいのか・・・)1作目。
次回作の内容をぜんぜん知らないので、
上記3人とも再登場しているのか定かではありませんが。
とりあえず、シリーズ物として認識しています。
簡単に要約してしまうと。
陸の孤島で繰り広げられる連続殺人、魔術風味です。
誰が探偵役なのかいま一つすっきりしないけど、
黒彦くん(16歳)が頑張ったよ、という感じです。
医者、IT実業家、天才博士に、有名シェフに画家と、
多才な面々の中、一高校生がやむにやまれず推理しています。
かなり乱暴ですが。
探偵役として(読者と登場人物両者から)一番期待された天才博士は、
その変人っぷりが遺憾なく発揮されて、てんで非協力的です。
トリックやら犯人像には賛否が分かれる気がします。
私は少し大雑把に感じました。
あと、館に足止めされた面子ですが、
館の主と執事以外皆20代(かそれ以下)と、
妙に世代に偏りを感じて違和感が少々ありました。
ただ登場人物達は興味深かったです。
犬神(兄)はそのエキセントリックさが、
犬神(妹)はその天真爛漫さが共に過剰気味で、
その裏に何かあるのではと期待させられますし、
黒彦くんにしてもまだ何か有りそう・・・。
その辺りはシリーズを通して徐々に判明するということなんでしょうか。