あらすじ
NHKカルチャー講座で大好評を博した「古代ギリシャ・ローマ魔術史~占術、呪術、防衛術、錬金術まで」の内容を大幅に加筆。呪文や呪術、恋愛魔術に死霊術……古代ギリシャで発展したさまざまな魔術を取り上げ、実際の史料とともにその歴史をひもときます。
魔術のかけ方や実際に使われた魔法アイテムは本邦初公開のものばかり。
さらには魔法陣や天体魔術史の年表まで――古代ギリシャをより深く知る歴史書として、エンタメをもっと楽しむためのガイド本として、読んで、眺めて、楽しい1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ギリシャ関連と著者である藤村シシンさん、どちらのことも好きなので発売前から予約していた。
心踊らせながら読んでいるうちに引き込まれていって、終章を読み終わって放心した。
ギリシャにも魔術にも興味なくても楽しめると思う。
面白い!でもそれだけじゃない
古代ギリシャ界隈で有名な藤村シシンさんの最新作。
「こういうマジカルなの好きでしょ?」「ちょっとしたエロ(グロ)もあるよ?」と興味をひいておいて、歴史学・考古学のアカデミックな資料から魔術というものを紐解いていく。
前作同様、面白い文章でどんどん読む者を惹きつける。
ただ今回はテーマが【魔術】。一抹の不安があった。
「はじめに」や目次で提示されているように、最終的には魔術の正体にたどり着くことになるという。
最終章にはどんなどんでん返しが待っているのか。
残酷な現実を突きつけられるのではないか。
”魔術なんて存在しない”あるいは”魔女とみなされた人間は無残な最後を遂げた”とか…
そんな結末をうっすら覚悟しながら読み進めていった。
でも違った。最終章には希望すら感じた。
残酷な現実は承知の上(この本を手にするぐらいの者は既に十分知っているはず)だからこそだ。
魔術の本質・正体が本書のとおりであるなら魔術とは人間賛歌そのものだ。
読んでよかった。
Posted by ブクログ
古代ギリシャで行われていた魔術がたくさん紹介されていて、挿絵も豊富で読みごたえ抜群!そして魔術から見えてくる古代ギリシャ人の欲望もおもしろかった。今と変わらないのからそんな願いが!までいろいろあります。そして最後の結局魔術とは?に対する答えが今まさに現代で読んでいる自分に刺さります。あとがきもよい!
Posted by ブクログ
ゲームさんぽで藤村シシン先生を知り、手に取りました。文章からシシン先生のお人柄が出ていて、親しみやすかったです。
読み手が「面白い!」「アツい!」と思えるトピック中心に編まれているので、古代史に詳しくなくても楽しく読めるんじゃないかな〜と思いました。
古代人と私たちの感覚の違いに触れた上で、例えを上手く使いながら解説されていました。
特に、魔術とは何か?魔法、錬金術とは何が異なるのか?と、膝を打つ点も多かったですね。
時代が古いため、失われた資料や不明点がまだまだ多いのだろうなと思います。
その中で、古代ギリシャを生きた人たちの願いが、私たちとそう変わらないことになんだかおかしい気持ちになりますね。
紹介された中では、招きヘルメスが好きです。
なんやそれ!
たまたま、これを読んだ日にゲームさんぽの更新がありまして、本書で知った知識が動画で紹介され、まさに「アツい!」でした笑