【感想・ネタバレ】危機を乗り越える力 ホンダＦ１を世界一に導いた技術者のどん底からの挑戦（集英社インターナショナル）のレビュー

浅木泰昭

ホンダに30年ぶりのＦ１タイトルをもたらしたパワーユニット開発の陣頭指揮を執り、９年連続で軽自動車販売トップを独走する「N-BOX」の生みの親でもある元ホンダ技術者が、プロジェクト成功の舞台裏を明かす。第２期Ｆ１時代の奮闘エピソード、ホンダ創業者・本田宗一郎さんとの思い出、初代オデッセイ、N-BOXの開発秘話、どん底からのＦ１プロジェクト立て直し、Ｆ１復帰に向けた「蜘蛛の糸作戦」の全貌、アストンマーティン・ホンダの勝算など。芸能界随一のＦ１ファン、堂本光一氏との対談も収録！

[ブクログ · ★★★★☆]

F1でHONDAのロゴを見た時の高揚感と期待感は、いち日本人そしてF1ファンとして誇りに思えることです。

F1という世界最高峰のレースの舞台において日本の歴史ある自動車メーカーが、1人の男を筆頭に多くの職人たちが持てる最高の技術を結集してHONDAの名を世界に轟かせたというストーリーは鳥肌ものです。本書の筆者でもありホンダF1を頂点に導いた浅木氏の考えるリーダー論は自動車業界だけに限らず様々な職種でも通じるものだと感じました。

本書の終盤、「向かい風の時に暴れるな」と浅木氏は書き記しています。『仕事に限らず勉強や普段の生活において向かい風や逆風に打ちのめされる時があった時、投げ出したりせず"しのぐ時期"という時間軸を持つことが大切である』というメッセージはとても心に響きました。この本に出会い、自分軸を持つことの大切さや周りの人を信じることの意義を改めて感じました。

車やF1に関心がない方にも読んで欲しい。世界のトップクラスで闘った実体験から出来上がったこの本には、自分を奮い立たせるきっかけが埋まっていると思います。

[ブクログ · ★★★★☆]

F1参戦第4期のホンダを救ったエンジニア
浅木氏による著書。
技術者としてサラリーマンとして
大企業の中でモノづくりをしていく難しさ。
F1でサラリーマンとしてテクニカルディレクターを
やっているのはホンダくらい、
なるほどです。
様々な葛藤や迷走がありつつも最終的に
結果につなげるホンダ、
今後も期待したいです。
浅木さん、エンジニアとしてまだまだ
ご活躍を祈っております。