あらすじ
結婚するしない、子どもを産む産まない。生き方の選択は自由で、しあわせの形は人それぞれだけれど、女性の体の出産タイムリミットは変わらない中、子どもの有無について考える、価値観をゆさぶる意欲作!
【あらすじ】
ごくフツーの家庭で育ち、仕事は頑張れば頑張るほどいいものだと思って働きづめていた主人公・青木カナコは、マッチングアプリで出会ったエンジニアのリョウと結婚し、平穏な夫婦生活を送っていた。だが――。夫とはレスだったけど妊活をはじめたマリカ、産後4カ月で職場復帰した元バリキャリのサキ、彼はいるが結婚にはこだわらず推し活を謳歌するハルミ。30代後半に差し掛かり、ライフステージが次々と変わっていく友人たちを目の当たりにし、カナコは戸惑う。「私って子どもが欲しいんだっけ?」 若い頃は、結婚して当然のようにいつか自分にも訪れると思っていた妊娠と出産だったが、真剣に向き合わぬまま「高齢出産」と言われる年齢になっていた。なぜなら、そもそもカナコは心から「子どもが欲しい」と思ったことがなかったのだ。自分は欠陥人間なのだろうか?もし子どもを授かれたとしても、”ちゃんとした母親”になれるのか? 母親になって後悔しないだろうか。そんな気持ちで子どもを持つ資格があるのか。これまで積み上げてきたキャリアは? 右往左往しながらも、カナコが出した答えとは――?
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Posted by ブクログ
自分もいつかは子供を持つのだろうと漠然と考えていたカナコ。
しかし子供をあまり可愛いと思えず、母に必要な強かさがある自信もなく、バリバリのキャリアウーマンとして働いてきたカナコは、「今じゃない」を繰り返すうち高齢出産と呼ばれる年齢になってしまっていた。
タイムリミットが迫り、逡巡する。
仮に今出産したとして、フリーである彼女は手当てがおりない。
それに復帰した後今までの役割を与えてもらえるかも分からない。
培ってきたキャリアが失われるのではないかという恐怖。
葛藤の末、彼女が出した答えは…。
就職、結婚、妊娠、出産が普通のライフステージだと自分もカナコと同じように思っていた。
しかし実際結婚するかしないか、子供は欲しいか欲しくないかの決断に迫られた時、想像を絶するほどの葛藤や選択があるのだと痛感した。
何を得て何を捨てるか、自分の下した決断ができるだけ後悔のないようにしたいけど、やっぱり難しそう。