【感想・ネタバレ】つまらない住宅地のすべての家のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物多くて区別がつけられないかと思ったけど、ある程度説明があって分かるので、あまり気にしないことにして読み進めたら、どんどん面白くなった。

逃亡犯の逃げ方、実際に逃亡犯に聞いたのかと思うくらいスリルある。あんなに必死で逃亡してきた結果呆然としているのにサラッと病室からりんごを盗むこととか、紙を食べるところとか。
犯罪するような人に見えない、と言われるような地味な人が犯罪をやり遂げるギャップが怖い。
思考が怖いよ。

個人的には自分と重なるからか子なし共働き夫婦が好き。
お互いのこと、ちゃんと理解してる感じ。
あと松山さん。明るいおじさん。ムードメーカー、根明、賑やかな感じ。現実世界には居そうで居なさそうだけどなんか想像できる。

子供がオンラインゲーム上の相手の家を特定していく場面、大体悪いことに繋がるからヒヤヒヤしたけど、こういういいエンドもあるんだなーと思った。

祖母〜〜。悪なんだけど、家を守るための悪か。
必死に生きてきただけです、って
仕方なかった、って言ってるようなものだよね。
でも本当にそうするしかなかった、っていうのも伝わる。
孫にめっちゃ冷静に分析されている。

この住宅地はつまらないかもしれないけど、平和で、悪い人はいないんだな。
家の中にいると、一人で悶々と悩んだり、家族をうっとうしく思ったりすることはあるのかもしれないけど。
話してみるといい人だった、とかよく言うけど、
こういうことなのかな。
それがいい方向に進んでいくのが良かった。

いろんな伏線?や細かいつながりがあったと思うけど、読み返すのはちょっと大変かなと思ってできずにいます。

0
2024年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めは、登場人物が多すぎるし場面の切り替わりも多いしで、頭がついていけず、混乱してしまったけれど、次第に没頭するように読み進めてしまった。
登場人物全員が、自分の身近にいそうな、いかにも平凡なキャラなはずなのに、描写が具体的で、平凡に見えて個性が立っているからか、途中からは巻頭の説明書をいちいち見返すことなく、すいすいとページをくるのを止められなかった。
まるで自分もこの住宅地の一角に住んでいて、一部始終を観察しているかのような感覚。
よくありそうな、平凡な、でも皆、それぞれの人生を生きている…
読み終わった後、なんとも言えないほっこりした気持ちになった。
隣近所の人と関わる事がどんどん減っている今だからこそ、新鮮であり懐かしい、そしてちょっと羨ましくもなる、そんな作品だった。

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2024年04月16日

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