感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
1章を読んで、色々な結末の種類で怖がらせてくるだけかと思ったら、良い意味で裏切られてどんどん読み進めてしまった。
4章では、ゆうずどが本来産まれてくる子供に代わって出てくるんだろうと思っていたら、そもそも妻も存在していなかったのが分かって驚いた。
かなり面白かった。
鬱展開が良かった
ホラーとしてだけでなく、人間の暗い部分もしっかり表現しており大変楽しめました。
絶望的な鬱描写もよかったです。
最後結局それから…?と個人的にはなったので、スッキリしたかった感は否めなかったのですが、ホラー好きにはたまらない作品だと思います。
素敵な作品を読ませていただきました。
Posted by ブクログ
“読めば呪われて死に至るホラー小説”と、それを手にしてしまった5人の人物(+著者自身?)の運命を描いた連作ホラー小説。
【以下、かなりネタバレ気味ですので未読の方はご注意を】
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最終章の著者(無論フィクションだろう)以外の登場人物はほぼ“本の結末に書かれた通りの”死を迎えることになる。それも最も望まぬ形で、絶望を味わいながら死を迎えることになるわけで、その点では殺され方云々とは別の意味で「あまりにも無惨な話」でもある。
仕掛けや意外な展開を見せるなどの趣向も凝らされて愉しめるのだが
「読んだらなぜ呪われるのか」
「読んでも何も起こらない人間がいる理由は何か」
「身体中に御札を貼った“ゆうずどの化物”とは何物のか」
「なぜ呪われた人間だけに化物は見えるのか」
「呪いを解く方法はあるのか」etc……
といった謎はみな場外投げっ放しジャーマンなのが何とも、う〜ん(個人的な意見)。
そういった解決編まで書いてしまうと恐怖度が一気に落ちるという判断で、最終章をああいう形にしたのもモキュメンタリー仕立てが流行りだからなのかな……などと下衆の勘繰りをしてみたり。
そういったことも……作中作である「ゆうずど」が20数年前に“角川ホラー文庫”から出版されていたこと、著者のPNはその作家の名に因んだこと等々のメタフィクション的お遊びも含めて、怖さの演出として十分愉しめるものではあるのだけれども。
【3/9追記】
「読んでも何も起こらない人間がいる理由」については最終章である程度明かされていた。ま、これがわかったとしても呪いが発動していた時点で既に手遅れだが。
Posted by ブクログ
初めて読んだホラー小説
子供のいじめの話がちょっとゾクゾクしてよかったが、それ以外はまあまあ。
ただゆうずどの呪いの根源みたいなところが全くフォーカスされないので、不完全燃焼感。
書き方は少し斬新でその点は面白かった。
Posted by ブクログ
【2024年73冊目】
目に止まり、何気なく本のページをめくる。タイトルには「ゆうずど」とあった、角川ホラー文庫から出版されたものらしい。少し読んで本棚に戻して、薬局を後にした。だが、その本はなぜかカバンの中に入っていて、首を傾げることになるのだが…黒い栞が見えたら、終わり。あなたはもう逃れられない。
読み切ってからタイトルの意味を知り、なるほどー!と思いました。呪いのビデオテープならぬ、呪いの本。少しでも内容を読むと呪われてしまう。呪いの発動までの期間は人によって違う。などなど、「リング」をリスペクトした内容でもあった気がします。
呪いの本「ゆうずど」を読んでしまった登場人物たち。それぞれにちゃんと物語があって、怪異の怖さだけではないのが良かったです。とはいえ発生の起源はやはり気になるところ。やっぱり本と言えば出版社なので、そこから生まれたのかなぁ。
最初に黒い栞を見た時は「うげぇ」って声出ました。でも、ほらこの本は違うから、うん、と言い聞かせながら読み切りましたが、やっぱりドキドキしましたね。
呪いを広めたくはないけれど、いつかは広めてしまうかもしれないなぁ…。