【感想・ネタバレ】回帰した悪逆皇女は黒歴史を塗り替える 1のレビュー

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 とても面白いお話です。ご一読を、お勧めします。恋愛要素は1巻では薄めでしたが、伏線はしっかりとありましたので、次巻以降それも愉しみです。
 また、作者様があとがきで明かされていた、実験ラノベとしても書かれたという今作、成功していると拝察します。本当に巧みな構成と表現が面白さマシマシに繋がり、高い満足感のある読後感でした。ありがとうございます。

 話は、王位継承権を持つ2人の王子が権謀術数を用い、王太子の座を巡り争っているところに、一人の少女が誰よりも強い信念を持ち、王や王妃、王子、貴族、使用人ら、周りの者に対し大人顔負けの智略でもって、贖罪と復讐に邁進する、というものです。
 その主人公の少女ですが、弱冠15歳で大人をも凌ぐ言動を取ります。それは人生2巡目、時戻りをしているからですが、それだけでは大人を圧倒する優位性にはなりません。
 1巡目では、唯一無二と言って良い程に心酔した人物のために悪逆非道の限りを尽くし献身的に支えました。その人物に、刑死となる直前にさらに踏み台のように利用されただけでなく、これまでの全てが騙され裏切られ駒扱いされていた事を耳打ちされ、彼女の自尊心は粉々に破壊されてから迎えた死でした。だから2巡目の15歳の彼女が張り巡らす罠の大きさと深さには納得しつつも、やはり主人公自身の脳のスペックがとても高くないと出来ない策謀の数々が、展開されて参ります。舌を巻く面白さです。

 WEB版既読ですが、書籍の良いところの一つが、あとがきを読める事です。ラノベではあとがきの無いものも多くありますが、こちらの作品のあとがきはとても良かったです。次巻のあとがきも期待します。

 一つ、難を申し上げますと、出版社様、この絵師様とこちらの作品が、合っているようには見えないのですが… 表紙絵はとても素敵です。しかしながら挿絵はもう残念としか言いようがなく苦笑しました。
 絵師様が描かれた別のラノベはかなり売れているようですし、そちらの物語と挿絵にあまり乖離は感じられませんので、やはりマッチングがどうだったでしょうか。表紙絵だけ素晴らしく挿絵は残念という絵師様は割といらっしゃいますが、読者とすれば、あ~舐められた、って感じです。もう変更は利かないと存じますので、次巻以降の絵師様の頑張りに期待します。

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2024年01月14日

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