【感想・ネタバレ】贋 まがいもの 四のレビュー

あらすじ

勝川春章の肉筆浮世絵「婦女風俗十二ヶ月図」。
月々の風俗を描いた傑作の、失われてしまった一月と三月分を再現すること。
内海馨は、このかつてない難易度の贋作を描き切ることができるのか――。

技術と絆で贋作を作り上げていく過程や、緊迫の売買シーンなど見所溢れる第四巻!

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Posted by ブクログ

とことん面白いオススメの漫画です!
今なら、4巻目で、読み返すにも丁度良いので、買いでしょう!

前3巻から続いた最大級の贋作も結末へ向かい、内容が凄かった そして、濃度の高い読書体験をできたから、文字にまとめておきたくてレビューを書きます どこまでいけるのか
まず、幽霊画の迫力がエグいです、情念が強い、怨嗟や恨、人が人としての意思表示のための表情のうちに隠した、敵意と憎しみが、こみあがって表に出ている顔をしている、凶悪と切り捨てられない、この怨み晴らさでおくべきか、とでも言いたげな貌でした、朧げな顔も、虚ろな顔も、幽霊の実像を見たこともないですが、幽霊めいていました。
杏子が、人と出会う過去の話も良かったです 家父長制の時代の、さらに女性からは離縁も口にできなかったような封建の世の中に想いをはせました カネも持っている男しか投票権のない時代があったらしいですね その時代にあって、独力で、生き方を切り開く、立ち止まってうずくまった人をすくい上げる撫子の母の魅力が際立ちました 西洋系のモデルの方みたいに首が太くてスタイル良く見えてカッコイイなぁと思いました
蜂谷がしっかり者で、頼りがいがあって良いんですよね。作品を前に話をする時には、必ずハンカチで口を覆っています。こういう配慮がないと、本場の古美術の世界で客としても相手にされないってどこかで聞きました 触れたら指紋がつくから、拭いて返さないといけないとか作法があるらしいですね。
そして、本命の春章の贋物をめぐる本編なのですが、蜂谷が、とことん内海に魅了されていました そのボブの長さの髪が、内海の一言ごとに、気持ちの高まりからか、風を受けるごとく、たなびいていました
美術品が、古美術商たち玄人にとって何の価値をやりとりするのかを、一介の作家の身で思い知らされた内海の姿も良かったです
でありますから、蜂谷が次に内海へ求める作品の難易度を思うと、とことん作家に楽をさせない画商だなぁと感じさせられます それは、内海の技術と覚悟に魅了され、また画商として儲けを予感して期待を寄せる姿でもあるのでしょうか。
美にまつわる、オリジナルか贋物か、魅力があるかつまらないかの価値を追い続けて、美の価値そのものを廻る作品なので、オススメです!

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2026年06月24日

Posted by ブクログ

そもそも「絵」は「リアル」のまがいものだ。まさに「絵にかいた餅」のように。けれど別の良さがある。食べて旨いリアルの餅とは、全く違う価値がある。
贋作師の話なら、なぜ贋作を作るのか、という物語がある。この話でももちろんそうでそこももちろん良いのだが、それよりなにより「絵」に惹かれる。「絵画」として登場する日本画がとてもリアルだ。贋作を描いている絵師が「ホンモノ」だと言った絵を、百戦錬磨の画商が表装から否定する。贋作師が「ホンモノ」だと言った絵がホンモノぽく見えなければ興ざめだが、ちゃんとホンモノぽく見える。次はどんな「絵」が出てくるか、贋作でない、凄みある美女が現れるか、新刊が出たばかりだが、次巻が楽しみ。

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2026年06月19日

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