あらすじ
極上の肉料理レシピを集めました!
ステーキや煮込みなど、みんなが喜ぶ肉のごちそうを美味しく作るための技を人気料理家たちがお教えします。驚くほど肉に味や風味が染み込むと『オレンジページCooking』で大好評だった《ほっとく系》レシピをはじめ、腕まくりして作ってみたい極上の45品です。もちろん、肉との相性抜群のサラダや小皿、デザートもご紹介!
《コンテンツの紹介》
【〈ほっとく系〉の肉ごちそう】
極上のビーフステーキ/バリバリフライドチキン/牛すね肉の赤ワイン煮/塩豚といんげん豆のカスレ/鶏肉とどっさりきのこのクリーム煮/ミートソース/アッシ・パルマンティエほろほろゆで丸鶏/アドボ/ハーブ香るローストポーク/鶏を味わいつくす油鶏 ほか
【人が来る日の極上煮込み】
〈フライパンで作る〉フレンチ煮込み/〈冬野菜たっぷり〉シンプル煮込み/〈盛り上がる〉とろける牛肉煮込み/〈特別な技術や道具がなくても焼ける〉ローストビーフ&チキン/〈ココさえ押さえればおいしい!〉煮豚&焼き豚/〈本当においしい〉チキンマカロニグラタン ほか
【肉ごちそうの前にかるく一杯 アペロのための小皿】
トマトのバルサミコサラダ/禁断のバターイクラ/まるごとカマンベール焼き ほか
【肉ごちそうに合わせたい フルーツサラダ】
いちごとラディッシュ、帆立てのカルパッチョ/りんごのポテサラ/2種のぶどうのカプレーゼ ほか
【肉ごちそうの箸休めに 香る野菜マリネ】
にんじんとパルミジャーノのハーブマリネ/焼きれんこんとパクチーの花椒マリネ ほか
【肉ごちそうの後に食べたい フルーツが主役のデザート】
いちごのローズマリーマリネ/オレンジの紅茶マリネ
【教えていただいた料理家】
今井亮さん/上田淳子さん/坂田阿希子さん/瀬尾幸子さん/堤人美さん/中川たまさん/樋口直哉さん/飛田和緒さん/藤井恵さん/若山曜子さん/ワタナベマキさん
※定価、ページ表記は紙版のものです。一部記事・ 写真・付録は電子版に掲載しない場合があります。
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Posted by ブクログ
実に美味しそうな画像と簡単なレシピで構成してある。
画像の華やかさと構成のバラバラ感が、レシピ本の特徴なんでしょうね。
レシピ本のレビューを書くのは難しい。結局語おいしいに対する豊富な彙力が少ないのだ。たくさんあるレシピで一つでも参考になればよしとする。しかし、それがなぜ良いのか?を論理的に説明することは難しい。「部位別」や「調理法別」できれいに整理された体系的なレシピ本ではない。ビジュアルで決めてる感じ。
この本の2大特集である「ほっとく系の肉ごちそう(時間こそ、最高の調味料)」と「人が来る日の極上煮込み」がテーマだ。とにかく、「ごちそう」なのだ。とにかく表紙や誌面の肉の画像が美しく、ページをめくりながら「肉が食べたい」と思わせる本だ。肉は、霜降りではなく、赤身の肉が使われている。
「時間こそ、最高の調味料」をテーマにして、火にかけたらあとは「ほっとく系」の肉のごちそう。手間はかけないのに、時間が肉を極上に美味しくする。何もしないで、待つことで美味しくなるって、料理している感じではないが、料理は手をかけるだけではない。
「パラパラとめくって、直感的に食べたいものを選ぶアイデア帳」だと割り切れば、ワクワクする。味とビジュアルのクオリティは間違いなく極上だ。
肉料理は、なぜほっとくと美味しくなるのか。この本には、それの説明が詳しくないのが残念。
加熱された肉は、ギュッと縮んで中の肉汁を外に追い出す。しかし、火を止めて「ほっとく、つまり休ませる」ことで、肉の繊維が徐々に緩み、外に出た肉汁をスポンジのように再びお肉の中心へと吸い戻す。これにより、肉汁が肉の中から逃げず、しっとりジューシーに仕上がる。
すね肉やバラ肉など、動かす部位の肉には「コラーゲン」という硬い結合組織が多く含まれている。これは急に強火で加熱すると縮んで硬くなるが、65度〜80度前後の低温でじっくり加熱を続けると、プルプルの「ゼラチン」に変化する。これが、ほっとくだけで箸で切れるほど柔らかくなる最大の理由だ。
細胞の性質として、加熱されているときよりも、温度が下がっていくときのほうが、周囲の旨味スープを内部に抱え込みやすいという特徴がある。火を消して鍋ごとほっとく時間は、肉の芯まで味を染み込ませる最高の時間なのだ。肉料理は、温度の変化によって、美味しさが熟成される。熟成とは、時間軸で、料理を見ることだ。
「極上」にするための技として、煮込む、または塊のまま火を通す前に、お肉の表面を強火で「これでもか」というくらい濃い茶色に焼き付ける。これは「メイラード反応」で、肉のタンパク質と糖が反応して、強烈な香ばしさと旨味とコクを生み出す。この「焼き目」がスープに溶け出すことで、煮込みのソースに圧倒的な深みが出る。
火にかけ続ける場合は、絶対にグラグラ沸騰させてはいけない。
沸騰すると肉の繊維が固く締まり、さらに脂と水分が激しく混ざり合って、乳化してスープが濁り、ギトギトした味になってしまう。静かな対流を起こさせることだ。
また、玉ねぎ、にんじん、セロリをしっかり炒めてから肉と合わせることで、野菜の甘みと肉の脂が調和し、味の輪郭が驚くほどきれいに整う。極上にするには、技の根拠もがいる。
本を見ながら、なぜか満腹感がある。不思議なレシピ本だ。ご馳走と言えば、やっぱり肉なんだよね。このレシピ本は、肉をメインとしながら、伴走する副菜も載せてある。画像がいい。