あらすじ
どんな犯罪にも「起源」があり、殺人は人間にとって最大の禁忌だ。最初の事件の犯人は20万年前の原始人で、動機は怒りだった。信じていた仲間に失望し、棍棒で仲間を殺してしまう。太古の昔にどんな人間ドラマがあったのか――(表題作「人類最初の殺人」)。誰も知らなかった「人類最初の犯罪」の顚末に国立歴史科学博物館の鵜飼半次郎が独自の理論と手法で迫る。そのほか、「詐欺」「盗聴」「誘拐」「密室殺人」を収録した連作短編集。
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Posted by ブクログ
元ネタとも言える遺物もあるだけに(流石にまんまではないにしろ)現実世界とフィクション世界の境界が曖昧になる感覚があった。
そして、ここでも悪人サイドとして書かれるのか中大兄皇子と中臣鎌足。
ラジオ放送のスタイルで語られる人類最初の犯罪の数々。
殺人、詐欺、盗聴、誘拐、そして密室殺人。
日本の話が多いのは、まあさておき。
勿論フィクションなのだが、前述通り本当にあったかもしれないなとも思える不思議な感覚を味わった。
特に密室殺人のトリックは古いミステリにありそうな大がかりなもので、弥生時代にそんなトリック使ったら(不謹慎ながら)面白そうだなとは思った。
弥生時代の話なので、何処の話かはお察し。
作中で所在地を誤魔化すやり方がホラーチックなのも印象的だった。
ラジオ放送だからこそ使えるネタだった。