【感想・ネタバレ】認知症グレーゾーンからUターンした人がやっていることのレビュー

あらすじ

ある60代の女性が、著者の認知症専門クリニック訪れました。
なんでも、10個入りパックの卵を3日連続で買ってしまい、ついに4日目になった時、不安にかられて訪ねたのだそうです。

診断の結果、女性は認知症ではありませんでした。
かといって、正常な状態の脳の状態でもありません。
「認知症グレーゾーン」だったのです。

認知症グレーゾーンの正式名称は、MCI(軽度認知障害)。
MCIとは、日常生活に大きな支障はないものの、本人やご家族にとっては「最近ちょっとおかしいなあ」と感じるさまざまな警告サインを発する状態。
いわば、正常な脳と認知症の間の状態です。

認知症に認知症になる人はその段階として、必ずこのグレーゾーンを通るのですが、全ての人がグレーゾーンから認知症に移行するとは限りません。
現状維持する人もいれば、適切な対応することで認知症への移行を遅らせることもできます。
さらには、4人に一人は健常な脳の状態にUターン(回復)できることがわかっているのです。

一方でそのまま認知症へ進行してしまう人もいます。
つまり、ここが「認知症の分かれ道」。

では、回復する人と進行してしまう人の違いは、いったいどこにあるのか?
それがこの本のテーマです。

まずは、あなたの認知機能を簡単にテストしてみましょう。

<キツネ回転テスト>
(1)左右の手でキツネの形をつくります。
(2)キツネの形をキープしたまま、左手の人差し指と右手の小指、左手の小指と右手の人差し指をつけます。

このとき、どちらかのキツネが自分の方を向き、もう片方のキツネは外を向いている「逆さギツネ」になっているはずです。
しかし、頭頂葉の機能が衰えてくると、手を回転できずに、キツネが両方とも外を向いてしまうことが非常に多いのです。

他にも、チューリップ、ハトの回転テストや、10時10分の時計を描くテストなど、グレーゾーンのセルフチェックをこの本ではたくさん用意しました。

では、具体的にUターンするためには、どうするの?
その答えも、すべて本書の中にあります。

・恋愛ドラマを観るだけで脳内にある物質があふれ出す
・瞑想よりも塗り絵が脳にいい理由
・思い出を話すだけで脳が元気になる「回想法」
・脳にいい「ほめ方」
・認知機能が平均34%アップした「すごい歩き方」
・脳を意図的に混乱させる方法
・2つ以上の作業を同時に行う「デュアルタスク」で脳を活性化するワケ
・認知症リスクが最大23%下がった脳によい食事
・脳のごみを洗い流すよい睡眠

などなど、日常の習慣をちょっと変えるだけで、Uターンへの道はひらけます。
そのための方法を、この本ではたくさん書きました。
日本の認知症治療の第一人者と知られる著者が、40年にわたり、2万人以上の患者と向き合いたどりついた答えです。

難しく考えず、「これならできそう」「楽しそう」と思うものから試してください。

じつは認知症は、長い年月をかけて認知機能が低下し、発症する生活習慣病のひとつ。
認知症を発症する20年も前から、脳の変化は始まっています。
まだグレーゾーンにまでは至らない方や、40代、50代の方にとっても、この本がいつまでも若々しい脳を保つために役立ちます!

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Posted by ブクログ

一年半前に亡くなった親父が、戻ってこられるタイミングもあったんだろうなあということが、この本を読んでわかったような気がする。結局は同居してながら、カミさんはよく面倒みてくれたけど自分は任せっきりで、今度はもしお袋がそういうことになったなら、この本で読んだことが一つでも活かせれば良いのだが。

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2024年09月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初、自分がおかしいと思ってから受診するまで平均4年もかかっている。
その間にセルフケアを継続すればUターンも可能。
記憶の低下ではなく、意欲の低下が最初の兆候。めんどうくさい、は前頭葉の働きの低下のサイン。
名前がでてこない、はよくあること。自分の子供や孫など身近な親族の名前が思い出せないのは始まり。
料理を作らなくなる、はグレーゾーン。

挑戦する、変化する、生きがいを持つ、孤独の回避、利他、が必要。ドーパミン、オキシトシン、セロトニンの分泌を活発にする。
社交ダンス。
料理は脳活の最高峰。
瞑想、塗り絵、カラオケ。
褒められるより褒める=内面を褒めるのは脳を活性化させる=情けは人のためならず、褒めは人のためならず。
起床時と就寝前の歯磨き。
うつ病から認知症になる=めんどうくさい、は脳内ホルモンの減少によって引き起こされる。うつ病も同じ。老年期うつ病と認知症グレーゾーンを見分けることは難しい。

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2023年12月18日

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