【感想・ネタバレ】笠置シヅ子 昭和の日本を彩った「ブギの女王」一代記のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

波乱に満ちた笠置シヅ子の人生。本名亀井静子。義父義母に愛情豊かに育てられた(本人は実の父母でないと最初は知らなかったのだが)。大正3年生まれ。松竹学劇部(後のSSK)で活躍。服部良一との出会いでジャズに本格的に取り組む。戦前は敵性歌手として苦難の日々であったが(吉本せいの息子で9才年下の穎右と恋愛、穎右の子を妊娠するも、子(エイ子と命名)誕生前に穎右は結核で死亡)。戦後、服部良一と再開、「東京ブギウギ」でブギウギの一大スターに。しかし、流行歌は時代物。占領下の日本ではアメリカナイズされたブギウギがもてはやされたが、1951年の講和条約により独立回復。あまりにも進駐軍に媚びを売りすぎた反動からブギウギは注目されなくなり、美空ひばりはじめ三人娘の登場など笠置シヅ子の人気は過去のものとなってしまう。もともと、子を養うために必死で歌手を続けることがシヅ子の歌い続けることの第一の目的だったので、時代の潮流にさからざず、あっさりと歌手を引退。しかし、その後は芸名を「笠置シズ子」と改めて女優として活動再開。ドラマやCMのオバチャン役として活躍。1985年(昭和60年)に70才で永眠。
戦後の混乱期に数々の流行曲が現れたが、ブギの軽やかなリズムで老若男女をとわず国民をウキウキさせてくれ彼女の半生は山あり谷ありではあるが、ブギのリズムそのものの終始躍動感に満ち溢れていた。

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2023年10月28日

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