あらすじ
不祥事によって崩壊寸前の警察。巡査部長・富野は“亡者祓い”を招集する。
「警視庁本部が患っているということですか?」
警察官による暴力や淫らな行為――警視庁内で非違行為が相次ぐ。常時ではあり得ない不祥事の原因とは? 事態の悪化をおそれた警視庁生活安全部少年事件課の巡査部長・富野輝彦は旧知のお祓い師・鬼龍光一を呼び出す。その結果、警視庁を守る結界が破られており、このままでは警察組織は崩壊するという。一方、富野は小松川署で傷害事件を起こした少年の送検に立ち合い、半グレ集団による少女売春の情報をつかむ。一見無関係なふたつの出来事は、やがて奇妙に絡み合う……。
警察小説と伝奇ミステリが融合した、圧巻のエンターテインメント!
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Posted by ブクログ
懐かしい面々。あの頃は、ハードカバーにはしてもらえなかった伝奇ミステリーも堂々と!今野さんの代名詞だった伝奇小説、最近は著者作品の欄にも登場していない事に、いまさらながら気づく。
Posted by ブクログ
今野敏得意の警察と反社勢力と術者モノが合わさった物語。
なんとなくシリーズっぽいが、この本から読んでも十分楽しめる。
シリーズモノであっても前作は不明。
警視庁の結界が破られて、不祥事が多発した。
それに気付いた主人公が結界修復と他の事件を同時に解決する物語。
今野敏らしく読みやすい文章でそれなりに面白い。
このシリーズモノなら次作も読んでみたい。
Posted by ブクログ
テンポ良く描かれており、サクサクと読み進められました。このシリーズは、楽な気持ちで読めるので個人的には好きです。今野さんの他のシリーズとは毛色が違っています。深みやひねりはあまりないので物足りないと感じる方もいるとは思います。
Posted by ブクログ
祓い師・鬼龍光一シリーズ 6作目。
今回は警視庁に張られた結界が破られたことで起こる騒動の話。結界とか陰陽師とか、嫌いじゃない世界の話なので楽しく読めた。ただ祓い師の鬼龍ではなく、あくまでも富野の視点で語られるだけに、伝奇アクション描写がどうしても表面的というか、単なる超常現象にしか見えないのがちょっと難点。まぁ、オズヌよりかは設定が緻密に出来ててリアリティあったかな。
富野が無自覚に異能力を発揮する様は読んでてニヤニヤしちゃう。そこはシリーズ読みとしては欠かせないところ。
Posted by ブクログ
漱石や荷風をはじめとする江戸っこは明治維新と呼ばず「瓦解」表現した・・・江戸の世・徳川幕府が瓦解したという意味(御一新も使われた)
コンの世=坤(ひつじさる=こん)の方角の薩長=さっちょう(警察庁)が成した瓦解を、ゴンの世にするためゴンの党=艮(うしとら=ごん)が再度瓦解を狙う
警視庁を中心に構築された結界を決壊させた、その実行犯である亡者の跳梁に気づき巡査部長の富野が動く・・・いつものトミ氏が鬼道衆・奥州勢・元妙道・萩原宗家など祓い屋たちをまとめ再度結界を構築・・・警察の話になってないw
Posted by ブクログ
シリーズ6作目。良いとか悪いとかではなくシリーズが進むにつれ鬼龍の主役度が薄まっていってる気がする。その代わりに富野や亜紀の濃度が増していてそれはそれで良い。
伝奇モノだけど理があるので破綻せずに読めるのが良いな。
今作は警視庁に結界があるという設定が物語のキーで面白くしていると思う。
Posted by ブクログ
普通に今野敏の警察小説と思って読んでみたら、伝奇ミステリだったので肩透かしをくらった感じ。いつもの今野節の作品だが、神道や陰陽師等のオカルト的小説には興味ないので好きな人はどうぞ。
Posted by ブクログ
シリーズものと気付かず読んだので、設定から少し入り込めなくて苦労しました。今野さん、好きなのでシリーズ最初から読んでみたいと思います。