あらすじ
「まりも」は、名前の通り丸い形をした藻のなかま。北海道の阿寒湖にすむものが有名ですが、じつは、富士山のふもと山中湖にも、まりもがすんでいるのです。最近は数が減ってほとんど見られなくなり、絶滅したのではないかと案じられていました。ところが、50年以上も前、当時小学生だった著者は、自由研究のため山中湖からまりもを持ち帰り、今日まで自宅で大切に育て続けていたのです。様々な縁に守られて数十年家庭で育まれたまりもの物語
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Posted by ブクログ
富士山中湖にはマリモが自生していて「ししの糞」と呼ばれていた。著者が夏休みに湖畔で滞在した際にジャムの空瓶で持ち帰り、東京の家で梅酒瓶に移し、増えたので大きな水槽に入れて観察すると植物なのに浮いたり沈んだり日によって動き見飽きることがなく面白いので5年生夏休みの自由研究とした(当時の作文を掲載)。北海道や琵琶湖とは別種の浅深度種で文化財に指定され「富士まりも」と名がついていた/研究観察が終って水槽は庭の木の根元に据えられ…著者が家を出て進学就職したあとも母が世話していたが…退職し親と同居するようになっていた2011年、1980年代〜の水質汚染で球状マリモ絶滅との記事を目にした。水質が回復しても絶滅した種は戻らない。著者の標本が唯一の原生種で、再来の方途となった。
亀田良成氏は現在「フジマリモ生息調査検討委員会」委員
Posted by ブクログ
著者が50年前、子どもの頃に山中湖で採取したマリモ。自由研究の題材になり、家を離れても家族が世話し続けたそのマリモに驚くべき秘密が…!そんなことってある?!でも本当にあったんですね。50年越しの大発見にびっくりでした。
Posted by ブクログ
少年の頃に湖でとって、自由研究のテーマとして観察し、少年が巣出ってからも実家で大事に育てられてきたまりも。
実はその間に、当の湖ではまりもが激減し、絶滅していたとは…。
50年の時を超えてまりもが日の目を見る、壮大なストーリー。ひとりの子どもの自由研究がこんな重要な発見につながるということに、親子でロマンを感じました。
Posted by ブクログ
夢のある一冊だなぁ。
でも、夢ではないんだよね。
現実に、筆者の小学生時代の夏休み自由研究「富士まりも」が、50年の歳月を経て、国立科学博物館の研究に関わるものになったのだから。
今の子どもたちに希望を与えるよね!