【感想・ネタバレ】石神戦記 : 6のレビュー

あらすじ

故郷の奪還、兄弟の再会。
そして新章・布峰編、開幕!

「関築城の戦い」で勝利を収めた江波軍。
戦いの大詰め、ヤチホの力が暴走し、
それを止めに動いたイサザは意識を失う。
目覚めた彼の前には、兄・サクの姿が――。
稲見山城に戻り、束の間の平穏な時を過ごす中、
城下に一人の男が現れて…!?

和風戦記浪漫、新章開幕の第六巻!

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Posted by ブクログ

事前に関築城の戦いが勝利に終わっていたというのもあるだろうけど、サクの合流でこれ程までに安心できる状況になろうとは
思えば、イサザは国で起きた反乱以来不安の中を過ごしていた。兄弟の再会は一つの峠を抜けたという印象を強くするね
てか、これによって瑞穂領への帰還も果たされると成れば、いよいよ危険領域を切り抜けたと言えるね。長かったような早かったような…
いやはや、イサザの旅は本当に波乱万丈だったよ

落ち着ける心地になったのだから、旅が終わったのだから。それぞれが整理をつける段になる
前巻終盤でヤチホは恐ろしい暴走を起こしてしまった。だから愛するイサザを守る為に彼女は彼を遠ざけようとする。対して一切の迷いなく彼女を守ると、守れるよう強くなると告げるイサザは夫としてかなり成長したと判るね

そして婚礼の儀で分かたれて以来だったサクとミオ、正直この二人の関係っていきなり引き離されただけに今も同じ形になり得るのかと不安だったのだけど、それは杞憂だったようで
契の証の捜索、婚礼のやり直し、そして…
二人のこれからは問題なさそうですよ


瑞穂も江波も急場を凌いだ。けれど、中央に存在する根本原因は取り除けたわけでもなく
ここで新たな問題が驚きの人物の姿でやって来たね。トオギって外見と中身が割と違うタイプながら、一応の政治が出来ているのが面白い人物なんだよね。ほんと、心の声さえ聞こえなければこれ程の傑物は二人といないと思えるんだけどね(笑)

彼の密命をイサザ達が担う事になるのは少し意外な展開。イサザとミナトって立場的に軽々と他領へ入れない身分な気もするけど、トオギの護衛としてはある程度の身分と実力が求められる形によるものか

それよりも意外だったのは旅装ですよ!追跡を撒く為とはいえ、ここでイサザの女装を披露するとか妙な意味で美味しい展開過ぎるね。というか、イサザの女装に違和感が無さすぎる事も驚きだったけどさ

ただし、見た目を偽ったとしても中身が変わる訳でもなく。野盗騒動では彼らの実力は遺憾無く発揮されたね
むしろ、あの騒動の中では知り合った「早駄屋」の面々の方が印象に残る結果となったような。事情に通じており、義賊かのように悪を退治する。ナズナの姿は格好良さを感じるけど、一方で布峰領はそのような者達が活躍しなければならない内情でもあると示唆してもいるんだよね……

それを証明するようにタマシロは腹に一物抱えた人物であるようで
シズやニイナミを保護したのはこちら視点で考えれば優しい行いであるように見えて、その実態はトオギに対して人質を取る行い。また、ヤチホの記憶に引っ掛かる鍵を初手で提示したのも気になる処
どう考えても他所のお家騒動に巻き込まれつつあるとしか見えない状況。今回ばかりは暴れればそれで済む類とは思えないけれど……

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2025年11月29日

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