あらすじ
亡くなった母を探すため、彷徨う幽霊を導く「幽霊バス」となった余秋冬(ユー ・チュウドン)。
仲間・吸霊体質の晶晶(ジンジン)とおじさん幽霊の阿鳳(アフォン)とともに、出逢った幽霊たちの願いを叶えていく。
そんな日々は、孤独な秋冬の心も溶かしていく…。
しかし、阿鳳(アフォン)が記憶を取り戻したことをきっかけに、仲間たちの関係にも変化が…。
過去と現在、死者と生者、幽霊と人、
運命の物語は意外な繋がりに結実する――。
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Posted by ブクログ
後編はいくつかのエピソードが紹介されているのだが、クライマックスに向けて伏線を回収しつつ大団円を導く。
記憶を喪失した阿鳳は時折若い女性の姿が脳裏にちらつくと共に、秋冬の夢をのぞくことで、その深層心理にある抑圧と自分が関係しているのではないかと気づく。
若い女性とは大富豪の娘・百合で、阿鳳と百合は結婚の誓いを交わしながら、阿鳳が交通事故にあってしまい、10年も意識を失ったままだったのだ。
ところがその交通事故とは、秋冬をかばった母親を引いてしまった、というものでもあった。その罪悪感から阿鳳の魂は植物人間になってしまった肉体に戻れないのだ。
ところが小晶は事故の直後、秋冬の母親の霊と会っており、母親が残った家族のことを愛していると告げると、秋冬も阿鳳も罪悪感から解放される。
すっきりとした読後感あり。