あらすじ
ブラック企業勤めで、生きがいもなく空虚な毎日を送る青年・空室の人生は、SNSアカウント・松明に出会い色づき始める。いつしか松明の存在が生きがいとなっていた空室のもとにある日、松明から「会いたい」というDMが届く。
憧れの人物に対面できた喜びもつかの間、松明から持ち掛けられた誘いは「殺人の手伝い」だった――
この道の先にあるのは光か、闇か。
寄る辺なき者達のクライム・ヒューマンドラマ、開幕の第一巻。
感情タグBEST3
テーマは新鮮
テーマ自体は新鮮。
ただ、いろいろ詰めの甘い部分を感じる。
まず今の時代、特別な背景の無い立場で、ブラック企業と心中して自殺まで考えるというのは違和感あり。
貯金もあるなら、とっとと辞めてしまえばいいのにと感じた。
父親のプレッシャーで辞められないという可能性はあるが、それならその描写をもっと入れるべきではないか?
あと、細かい点だが最初の襲撃の場面。
「スタンド型灰皿の灰皿部分」なんて重量が非常に軽く、それで殴ってもどうこうなるレベルではないのでは?
風に耐える重量のある「脚部分」で殴るべきだったと思う。
後は絵。
時々かなり崩れる。
ヒロインの女性も、もう少し美しさまたはミステリアスさが感じられる方が良いと思った。
また、実際に殺人という段階になると、他にもいろいろな作品で描かれている展開。
この先、よほどうまく描いていかないとありきたりかつ本人たちの身勝手な主張ばかりが目立つ展開になりそうで、そこに不安を感じる。
そういうところから考えると、興味深い作品ではあるが、有償でこの先読んでみようと考えるのはちょっとリスクが大きいかな、と感じてしまった。