【感想・ネタバレ】おぅねぇすてぃ〈新装版〉のレビュー

あらすじ

もう二度と傷つけたくも後悔もしたくない。己の心に正直に誠実に――激動の明治初期の荒波に翻弄された若い男女の激しくも切ない恋……著者初の明治ロマンス! 文明開化に沸く明治五年。突然の再会が若い男女の運命を変えた。 英語通詞を目標に函館の商社で働く雨竜千吉。横浜で米国人妻となっていたお順。幼馴染みの二人が、しまいこんでいた気持ちを開くのに時間はいらなかった。しかし、密会はあえなく露見した。やがて、お順は離婚を懇願するが、すれ違いながらも千吉に真実の恋を貫く妻に、夫はある条件を付けた――

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Posted by ブクログ

ネタバレ

明治版「君の名は」。
文芸評論家の大矢博子氏が解説で使った上記キャッチコピーがいい得て妙。
相思相愛のはずの二人(千吉とお順)は、様々な事情とすれ違いによってなかなか添い遂げられない。
その間読者はずっと悶々とさせられる、その分ラストは、スカッと爽やか。
時は文明開化、日本は官民あげて海外文化を貪欲に取り入れようとしていた。その架け橋となったのが、通訳者。もちろん満足な辞書もない時代なので、話す為には体当たり、ぶっつけ本番の独学しか方法がなかった。
英語習得での彼らの苦労は、筆舌に尽くしがたいものであったはず。
それでも、英語の達人とよばれていた人がいる。ジョン万次郎、新渡戸稲造、岡倉天心、斎藤秀三郎、野口英世など。
主人公の千吉もそんな中の一人であった。
タイトルの「おぅねぇすてぃ」はもちろんHonesty(正直、誠実)。
函館で仕事をしながら英語を勉強していた千吉は、幸薄い小鶴と遊郭で知り合う。彼女が千吉宅で目にした手書き辞書の中で「正直、誠実」という言葉の英語は何かと聞いた話から来ている。この「おぅねぇすてぃ」という英語だけは絶対忘れないと語る小鶴の章は泣けます。この章だけで★1つサービス、しらんけど。

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2026年05月13日

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