あらすじ
<日本国家の治安維持を担う、密やかで特殊な警察>
「非公然のスパイ組織」「国家の諜報機関」「陰謀結社」「特高の末裔」……
一般社会が「公安警察」に求めているリアルは、エンターテインメントとして割り切っている方も多いが、事実とはなはだ乖離した現代の神話、あるいは怪談話である――。
かつて中の人として、約20年警察官僚を勤め上げた著者はこう述べる。
盗聴、潜入、証拠のでっちあげ、ハニートラップなど、国家的治安維持のためなら何でもアリ!
このようにとらえられる彼らの素顔は、明解な法令と厳重な秘密の内側にあった。
生態、内情、真の目的とは?
元警察官僚の本格ミステリ作家がその実像を浮き彫りにする。
世の暴露本には記されてこなかったファクトのすべて。
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Posted by ブクログ
創作で公安警察を扱うなら読んで損はない。“相手方さん”と“戦争している”というのが印象的だった。古野まほろが元警察官なのは知ってたけれど、公安のキャリアもあったなんて知らなかったな。それにしても古野まほろは新書でもインタビューでも“古野まほろ”文体なんだ……
Posted by ブクログ
公安警察の予算規模、法的根拠、具体的な機能など元公安警察官が分かりやすく解説してくれる。
暴露本などではない。
論理的な解説と、具体的なイメージがつきやすい対談部分が交互となるように章が構成されている。
公安警察=警備警察、という解説のおかげで、今までモヤモヤしていたものがしっくりきた。
公安警察はあくまで法的な根拠に基づいて設置されており、予算にも制限があり、法律を遵守しながら捜査や情報収集をしている。
これはどの職種の警察でも同様であり当たり前。
逆に公然とではないにしても、法律を遵守しない活動があったとしてもそれはどの職種の警察官とも同様にありうる話である。(筆者もそこまでは否定していない)
またこの書籍はあくまで警察組織内での「公安警察=警備警察」を対象範囲に解説している。
警察官僚は内閣情報調査室、防衛省情報本部、その他日本のインテリジェンス全体に深く関与しているが、それは別問題として、公安警察以外の警察の持つインテリジェンスの担当範囲についても捉える必要がある、と個人的には感じた。
あくまで公安警察の制度、法的な根拠等を分かりやすく解説している書籍であり、この書籍での公安警察に怪しさなどはない。裏話なども特段記述されていない。
公安警察の全体像を理解したい方にオススメの一冊。
Posted by ブクログ
公安警察といえば某アニメのキャラクターを思い浮かべるが、本書にも日本一有名な公安警察官R・Fさんのリアリティにせまる章があり、そこが1番おもしろかった。
Posted by ブクログ
●説明が相変わらずクドイ笑。おじいちゃんからの講義を受けているみたい。
●対話の部分が良かったし、読者はこれを望んでいる。
●もっと具体的エピソードで詰めたほうがいいとは思うけどなあ。