あらすじ
どの不幸が一番不幸だと思いますか?
少年は旅に出る。亡き父の「形見」を求めて。
10つの秘密を集めないと出国できない「秘密の星」。住人が嘘しか話さない「嘘の星」。魔法の星。動物の星。ロボットの星。愛の星。そして天使の星。
7つの星を旅する中で、さまざまな人と出会い成長する少年の姿を描く、新感覚のジュブナイル小説。
父の「形見」を手にしたとき、少年が願うことは――?
1話1話は、140字ぴったりの超短編小説になっており、すぐ読めます。また、1話ごとに独立・完結したお話なので、どのページから読み始めてかまいません。朝読書などの時間にもぴったりです。
しかし、それぞれの話に予想を裏切る起承転結があり、何度も心が揺さぶられます。
通しで読むと壮大な長編としても楽しめます。
あなたの気分に合った楽しみ方ができます。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
誰の不幸が一番不幸なのか。
自分以外の誰か一人の願いを叶えられるなら誰を選ぶのか。
もし、私が一人選ぶとしたら"5人の子どもがいるおじさん"かな。
でも、私が主人公だったら選べてないかも。
「選ばない」のは簡単だけど、「選ぶ」のはすごく難しいと感じた。
不幸の度合いを自分の価値観で決めて、一人選ぶのは辛いし難しい。
不幸の一番は決められない。
全員幸せにすることもまた、できない。
でも、自分が幸せにしたいと思える人を選ぶことはできる。
そう考えると、天球儀の力は、主人公がこれから出会うであろう、幸せにしたいと思った一人に使うつもりなのかな。
人生は選択の連続。
だから、自分が歩んでいく道の中で出会う、幸せにしたいと思える人を大切にしたい、と思える本でした。
可愛いくて綺麗な絵と、切なかったり不思議だったり温かかったりする物語が凄く好きです。
何回も読んで何回でも考えたい。
この本を読んだ後、なぜだか「星の王子さま」を読みたくなって再読しました
本当にショートショートで、始めから読んでたら本当にあっという間に読み終えた。少しダークなところもあって、自分がこの子だったらどうするかな?って考えさせられる部分も。最後の「自分以外の誰かを幸せにできる願い事」は、自分なら5人の娘の中から1人だけしか選んで大学に行かせられないおじさんが、娘を全員大学に行かせられるように使うかな。