あらすじ
平和な田舎町で仲の良い家族、友達、近所のひとたちに囲まれ、普通の生活を送っていた仁美。しかし、毎年恒例の秋祭りの日をきっかけにすべてが変わってしまう。何者かが祭りで振る舞われたおしるこに毒を入れ、多数の死者が出た。仁美の幼馴染みの修一郎と涼音も被害者遺族となる。事件の真相を知るべく、探り始めるが……。
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Posted by ブクログ
同調圧力がもたらした悲劇に言葉を失う。
舞台は辺鄙な片田舎・夜鬼町。
近所は顔見知りばかり、助け合い精神で成り立っていた町だが、その平和も秋祭りで一変する。
何者かが、しるこ鍋に入れた毒で数名の死者が出る惨事に。
そこからは人が普段内に秘めている本性が剝き出しになっていく。
誰もが疑心暗鬼に陥り、確たる証拠もないまま犯人を決め付ける。
人が人に向ける刃と過熱するマスコミの報道合戦に不快感は増していく。
事件の全貌を知ると大きなため息が。
小さな悪の芽がこんな大事件にまで発展するなんて。
彼らは最初から間違っていたんだろう。
Posted by ブクログ
ルシファー・エフェクトという言葉を知りませんでした。
囚人役と看守役…
この田舎町の人々がそうなっていくのが
ぞわぞわと寒く感じて、読み心地はかなり悪いです。
多分、昔の事件が関係しているんだろうなぁと思いつつ
犯人の予想は出来ませんでした。
また、主人公の視点で話が進むのですが
主人公の仁美が高二というより中学生ぐらいな感じ。
内容はおぞましいのですが、
子供向けのお話を読んでいるような気がしました。
みんなが看守役に見えても、
その中に公平な心を持てる人がいる世の中であってほしい。なんとも不思議な作品でした。
Posted by ブクログ
平和な田舎で起こった毒しるこ事件。容疑者は住人108人。犯人は誰だ?同調圧力が憶測が冤罪を生み、新たな被害を出す。穏やかだった住人は監獄実験の看取と囚人のようになってしまう。閉鎖的な街だからこそ起こる同調圧力。これは怖い。