あらすじ
大豆ミート、卵を使わないマヨネーズ、牛乳不使用のチーズやスイーツなど、肉や魚、卵や牛乳など動物性食材を使わない新商品の発売が相次いでいる。ヴィーガンやベジタリアン向けのメニューは大手チェーン店でも展開されるようになった。たとえばモスバーガー、スターバックス、ドトールコーヒーショップでは植物肉のバーガーを定番化しているし、CoCo壱番屋でも動物由来の原材料を使わないベジカレーが通常メニューとなっている。
植物肉を扱う企業も日本ハム、伊藤ハムなど多岐にわたり、ファミリーマート、セブンイレブン、ローソンなどのコンビニでも大豆ミートを使用したカレーやパスタがラインナップしている。
活況を呈するプラントベース(植物由来)の市場だが、一方でヴィーガンの人をみかけることはあまりない。世界に目を移せば、ポール・マッカトニー、ビリー・アイリッシュなど著名人たちが続々と公言している。ロックバンド「クイーン」のギタリストであるブライアン・メイも、2020年からは食事をプラントベースに切り替えたと発表するなど、その潮流は確実にある。
肉や魚、ハチミツなども含めて動物由来の食品をとらず、卵や牛乳までも口にしないヴィーガン。日本食でいえば、煮干しやカツオのだしもNGだというから、非常にハードルが高く感じる。
彼らはなぜ、ある意味で極端な食生活を選んだのだろうか。野菜だけを食べていておなかがすかないのか、栄養バランスは大丈夫なのか……。
非ヴィーガンである記者が、ヴィーガンとして生きる人や代替肉や培養肉の開発者など訪ね歩き、その生き方を探っていく。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
食べることが大好きなので、ヴィーガンになる気はないけれど。
けど、たしかに豚とか鶏の生育方法は考えなきゃいけない。
ついつい、安いお肉を買ってしまうけれど。
教育の一環で、そういうところに行くことはできるのか?
ヴィーガンにみんながなる必要は今のところ感じないけど、食育のために考えなきゃいけないことの1つと思います。
Posted by ブクログ
ヴィーガンの生き方というのは、結局アニマルウェルフェアと地球環境保護の究極的な実践、ということだろうか。伝統的な、宗教的なベジタリアン、ヴィーガンと違って、「なぜヴィーガンになったのか」のインタビューでは体調の改善を目的としたアスリートの話もあるが、全体の基調としてはペットの死や、飼育・屠殺される動物の現場を知って・・というのが多く語られる。そして、それら「産業として扱われる動物」に多くが割かれる。
アニマルウェルフェアは大切な問題、これは人権にも跳ね返ってくる重要な問題だし、畜産と地球環境の関係も解決して行かなけれはならない重要な問題。そして、時間的な猶予が極めて少なくなっている現在の大きな課題。
ヴィーガンを巡る現状をコンバクトにまとめた一冊。