あらすじ
「記憶にございません」「お答えは控えさせていただく」「遺憾に思う」「誤解を招いたとすれば……」「ご指摘はあたらない」等々、国会や記者会見で政治家や官僚たちが繰り出す、まったく説得力のない答弁や謝罪。近年の「ご飯論法」にも顕著な「話のすり替え」答弁――これら「何も言っていないのに、何か言ったように思わせる」「何がなんでも非を認めない」言葉を繰り返し聞かされて国民は無力感すら覚えているだろう。しかしそれこそが相手の狙いなのだとしたら? やはり、誠意のない答弁には「それはおかしい」と声を上げ続けるしかないはず。
本書では、こうした説明義務を放棄したかのような答弁を「国会話法」と名付け、そこに潜むさまざまな「ごまかし」「論点ずらし」「物事の曖昧化」テクニックを、構文解析図で可視化、徹底的に検証していく。
権力者たちが駆使する「誠意のない言葉」「怪しいレトリック」に対するリテラシーを高め、有権者としての政治への意識を研ぎ澄ますことのできる一冊。
巻末に収録した「架空国会中継」では国会答弁の見どころ・ツッコミどころの楽しみ方も解説、ニュースや国会中継に接するのが100倍楽しくなる!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
著者の言語センスが秀逸。
事実であるとすれば問題だ→とすれば型
遺憾である→謝罪偽装型 といったネーミングセンスが言い得て妙。
巻末の、「国会中継の実況中継」では、国会話法の使用実例が書いてあって腹を抱えて笑ってしまった。
もっともらしく答えているようで、何も答えてない。それはそれで一つの話法であるということを学んだ。
自分が騙されないためにも有効な知識だったが、この本で、こういう話法を体系的に学んで使おうという輩が輩出されないことを願う。
Posted by ブクログ
この本がどんな本か。
買う前にP221を読もう。
名言が書かれている。
「ほれぼれするくらい、何も言っていませんね」(P217)
国会話法を見抜けるには知識も必要です。
Posted by ブクログ
「記憶にございません」、「遺憾である」、「誤解を招いたとすればお詫び申し上げたい」、「批判はあたらない」など、国会等で政治家や官僚が繰り広げるごまかしテクニックの表現を「国会話法」と名づけ、それを修辞技法と表現方法の側面から構文解析し、その本音部分を解説。マスコミ等のモヤモヤする言説も「国会周辺話法」として分析し、最後には、国会中継をより身近にする「ショーアップ国会中継」のアイデアも披露されている。
国会答弁等の問題点を面白おかしく解説していて、読み物として楽しめた。また、国会話法の本質は「何も言っていないのに、何か言ったように思わせる」、「何がなんでも非を認めない」という2点にあるということなど、一理あるなと思う本質を突く指摘も散見された。
ただ、全体として、具体的な国会でのやり取りに即した分析ではなく、なんとなくイメージでよく国会で言われていそうな表現(特に不祥事に対する弁解)をピックアップし、憶測と印象論で語り散らした内容という印象が強かった。もっと、これこれこういう政策に関する議論でこんな欺瞞が行われているというような具体的な内容を期待していた。また、国会話法とはいっても、自分は物好きでたまに国会中継録画を見ることもあるが、国会での議論の中にはかなり真剣なやり取りも多いと認識しているので、政治の実態をちょっと低く貶めすぎ、無用に国民の政治家や官僚への不信を煽っているようにも感じた。(こういうのも、著者のいう国会周辺話法の1つの「大半はちゃんとしている」論なのだろうが。)