あらすじ
高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。そして彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えのない文章があった。
“あなたは今、混乱している。――若松くんに相談なさい”
日記の言葉に従い、クラスメートの秀才・若松和彦に助けを求めると、半信半疑ながらも協力してくれることに。だが、翔香はただの記憶喪失ではなく、あるルールに則って時を移動しているようで――?
いまもなお語り継がれる、タイムリープものの金字塔作品が、遂に新装版として登場!
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Posted by ブクログ
伝説の作品の新装版!という煽りに惹かれて購入。恥ずかしながら元は知りませんでしたが30年近く前に書かれた作品とは思えない、今読んでも綿密に練られたストーリーと鮮やかな伏線回収に感心できるSFミステリです。年代的に主人公たちと同世代になるからかもしれませんが、時代性を感じるのはスマフォがないため電話ボックスやテープ、レコーダーを駆使しているところくらい。あとは違和感なく物語に没入できました。冒頭とラスト、作者本人が蛇足と言う「おまけ」におけるリープの解釈は分かれそうですが伝説というのに相応しい名作です
Posted by ブクログ
四半世紀ぶりに再読。
とても好きな作品だったので、新装版が出てまた書店に並ぶようになって本当に嬉しい。ぜひこれを機にたくさんの人に読んでもらいたい。表紙の絵は当然変わっていて、ちょっとさびしい。
主人公の翔香と一緒に、両親やクラスメイトのリアクションに首を傾げ、後で「そういうことか!」とつながっていくのがとても面白い。そして若松くんが頭がよすぎる。
以前読んだ際にも思ったが、高校についての説明が妙に細かい(22HRという表記や、65分授業で3時間目の後がお昼、など)のと、チョイ役の登場人物でも名前がフルネームできちんとルビがついているのは何か狙いがあるのだろうか。
Posted by ブクログ
「これでも俺は、タイムトラベルものの本は結構読んでいてね。ラベンダーの匂いを嗅ぐ奴も、車に乗る奴も、猫が扉を探す奴も、大抵のは知ってる」
というセリフがあるようにそれらがベースにある「タイムリープ」もの。有名な作品のようで、恥ずかしながらこの新装版で本作品の存在を知った。
一週間内の曜日を行ったり来たりするなんともややこしいループに陥ってしまったヒロイン・鹿島翔香。(ちょっとわがまま?)
そんな彼女を助けるのが、クラスメイトの若松和彦。頭脳明晰だけど、ちょっと冷たい。
一見ややこしいタイムリープのようだが、規則性はある。引き金は恐怖心?だがしかし、そもそもの原因は未だ不明。どこかで本当にラベンダーの匂いでも嗅いだのだろうか。母親の「二日酔い」発言と、翔香に対するクラスメイトの言動(若松とくっつけようとする素振り)が気になるとこだが。
下巻に期待。
Posted by ブクログ
人から強くオススメしてもらって手に取りましたが、なるほど、これはよく構成されていて面白い……! 「タイムリープで空白期間を埋める」というかたちでの時間SFは初めて読んだのでとても興味深いです。
そしてSFとアオハルの両側面から楽しめますね、この作品……なんとも可愛らしい(笑)
ここからどう展開してどう収束させるのか、下巻に期待です!
Posted by ブクログ
徐々にタイムリープの原因と法則が分かってきたところで上巻は終了。だんだんとクライマックスに近づいている感じがして続きが気になる終わり方でした。下巻も期待です。
Posted by ブクログ
鹿島翔香
県立東高の二年生。
タイムリープ現象に遭遇する。
若松和彦
翔香のクラスメート。トップクラスの秀才。
鹿島若子
翔香の母。
鹿島英介
翔香の父。
藤岡貢
地学の教師。四十五歳。
香坂賢一
級長。
水森優子
翔香の友人。一年のときから同じクラス。
村木良雄
翔香の隣の席。
三原知佐子
翔香の友人。
矢内幹代
翔香の友人。
横山清史
地理の教師。
中田輝雄
英語の教師。二十七歳。独身。
羽村誠太郎
生物の教師。
海野久子
数学の教師。五十一歳。
魚住俊一
英語の教師。三十四歳。
石田健児
生徒会長。
西田昌代
養護教諭。二十七歳。