あらすじ
家出した母を連れ戻すため、大学生の私は北国の港町・独鈷路戸にやって来た。赤錆に覆われ、動物の死骸が打ち捨てられた町は荒涼としている。あてもなく歩くうち、丘の上の廃墟で母と老人たちが凄まじい腐臭の中、奇妙な儀式を行っているのを目撃する。それがすべての始まりだった――。真の“恐怖”をあなたは体感する。阿鼻叫喚、怒涛の展開に絶句するノンストップ・ホラー! 第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作。
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Posted by ブクログ
典型的なクトゥルフものなのだと思うので、ハマる人にはハマるだろう。
自分は、綾辻行人の推薦帯につられて、てっきりホラーミステリだと思って読み始めてしまった。
途中で明らかにこちらの認識と齟齬があることにに気付き始めたが、最後にミステリ的などんでん返しがあるはず、と変に期待してしまったが、特に何もなかったので残念。
前述の通り、特定の読者層には確実に受ける作品だと思うので、作者の瑕疵ではなく販売戦略のミスのような気がする。
ただ、作品自体に以下の点が気になったため星3つにした。
・地の文の主人公の心情描写について
終始、斜に構えた主人公の心情描写が地の文に書いてある。命の危機に瀕するようなイベントでも一貫してややコミカルに状況を捉えているのだが、それが展開との不協和音に感じてしまった。人ならざる存在の血を引いている主人公の異常性を表現しているのかもしれないが、シリアスな展開になったと思ったらいちいち主人公の独白でこちらの没入感がリセットされてしまうのが残念だった。