あらすじ
悩み、戸惑い、自分がいやになるときも、給食はいつだってそこに――
部活を辞めたことを引きずる慎吾、推しキャラへの想いに心乱れる朋華、熱くなれないたちの楓乃、吹奏楽部の改革に孤軍奮闘する高城、「いい人」しか取り柄のない三熊、長い片想いを続ける千秋。
それぞれに迷いや悩みを抱えた6人の中学2年生。彼らの胸にひそむほんとうの気持ちを、給食が教えてくれる。あたたかな音色を奏でるアンサンブルストーリー。
いつもの給食が特別なものになる。心に響く連作短編、中学2年生編!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。給食にまつわる連作短編集。
前回の主人公は中1だったが、今回は中2。
その分、悩みの内容が少し深くなっている印象。
思い悩みながらも、それぞれが自分自身と向き合って答えを見つけていくところがいい。
「くじらの竜田揚げ」が個人的には特によかった。
Posted by ブクログ
給食アンサンブル 2年生編
同じ学校が舞台で、前作同様主人公が短編ごとに変わる
前作で出てきた子たちも登場する
それぞれ色んな悩みを抱えながら
学校生活を送り、給食を食べ、クラスメイトと過ごす
中学時代が懐かしくなる
Posted by ブクログ
かわいい中学生の青春模様
吹奏楽部でのちょっとした揉めごと
アニメもキャラクターへの恋心
ん十年前と変わっていないこともきっと沢山あるんだろーな
Posted by ブクログ
給食にまつわるエピソードを交えながら、6人の中学生が抱える、他の人には言い辛いような繊細な悩みと向き合いながら、最後には、それぞれがちょっとした成長を実感しながら歩んでいく、そんな姿に青春ならではの爽やかさを感じられた、読みやすい児童書です。
物語の構成は前作同様に、六つの短編を、始業式から卒業式へと流れる時間に沿った、連作形式となっていて、同じクラスを舞台にしながら、それぞれの短編は別の主人公であるところも一緒であり、更には前作のキャラ(美貴とか)も登場していて、本書は中学二年生と学年が一年上がっていることから、彼らのその後を知ることもできる、続編ならではの楽しみ方もあります。
そして、メインの物語としては、優柔不断というよりは、とても真面目に物事を捉える「慎吾」であったり、何事にも冷めた感じで対応してしまう自分自身への恐怖を抱いていた「楓乃」であったり、いい人であることしか取り柄が無いと思い込んでいる「三熊」であったりと、自分の中で勝手に限界を設定してしまう視野の狭さも、若さならではと思えば、何だか愛しく感じられながらも、他の人の悩みにはちゃんと答えてあげられる点に、人のことはよく分かるけれど、自分のことになると何故かよく見えなくなる、そんな人生に於ける不可思議さを感じながらも、だから学校のように、クラスメイトがたくさんいる環境は良いのだろうなとも感じられた、それぞれに個性的な仲間たちの存在のありがたみなんだろうと思いました。
ただ、前作よりも給食との関わり方が薄いのが私的には残念で、それぞれのタイトルも給食自体に焦点を当てたというよりは、ストーリー重視のものになっているのが多く感じられましたが、懐かしさを感じた前作と比べて、より対象年齢向けになったという点には特に問題は無いのだと感じ、中学生には是非おすすめしたい作品だと思います。