あらすじ
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脳出血で失語症になった夫とその回復を見守り続けた妻の10年間の記録をユーモラスなマンガと日々のエピソード満載エッセイ。
ある日突然脳出血の後遺症で47歳の夫が失語症になったら、あなたはどうしますか?
そもそも失語症って何? 家族はどうすればいいの? 退院後の生活はどう変わる?
コミュニケ―ションはどうすればいい? 仕事に戻れるの?
この本は夫とそれを見守る妻が発症から最初の2年半をどう過ごしたのかがマンガと文章で包み隠さず紹介されています。
夫は仕事に復帰することができ、妻はなんと失語症のリハビリをする言語聴覚士になりました。
マンガ部分に続く文章は妻として、そして専門家の言語聴覚士の視点でも説明されており、
失語症の方を家族に持つ人にとってはとてもわかりやすい内容になっています。
著者夫婦は明るく前向きに失語症とつきあっていき、その様子をブログ「ウチの失語くん」、
YouTube「失語症チャンネル」として発信し続けています。失語症はどう手助けすればいいのか、
どう一緒に暮らしていくのかというヒントの詰まった本です。
米谷 瑞恵(コメタニミズエ):言語聴覚士。慶應義塾大学卒業後、出版社に8年間勤務し、フリーライターに。1996年に結婚。2012年、オットが脳出血を発症し、後遺症で失語症になったのをきっかけに、自身のFacebookに「ウチの失語くん」を書き始める。失語くんと一緒に生活しているうちに、言語リハビリの専門家である言語聴覚士という仕事に興味をもち、49歳で言語聴覚士養成の専門学校に入学。2016年、国家試験に合格し、言語聴覚士資格を取得。現在は言語聴覚士としてリハビリ施設で働いている。電子書籍『ウチの失語くん』がある。メンバーの一人として神奈川県川崎市で「失語症と仕事を考える会 ステップ」を開催している。
あらい ぴろよ(アライピロヨ):イラストレーター・マンガ家。
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Posted by ブクログ
家族視点で書かれた失語症コミックエッセイ。
オットが脳出血から失語症に。
入院からリハビリ、その後の職場復帰までの道程を(主にツマである米谷瑞恵さん視点で)まとめた一冊です。
コミックで出来事のあらすじを提示しておいて、その後に文章での詳細説明が入るのが本書の親切ポイント。
文章読むのが苦手な人は、極端に言えばコミックだけ飛ばし読みしても大体の内容が分かるようになっています。
これも失語症の「オット」を日常的に傍で見ているツマのちょっとした工夫?(だったらいいなと思ってます)
失語症というと、「言葉がわからない」「言葉が出てこない」というざっくりした認識だったのですが、前に言った言葉がその後も繰り返し出てきやすい「保続」、見つからない言葉を遠回りして説明する「迂言(うげん)」など、様々な症状があるんですね。「ひらがなより漢字の方が理解しやすい」なんて全く知らなかったので、この本を読んでいなかったら私も「ひらがなの方が分かりやすいだろう」と思っていただろうな~、と自分の平凡ぶりに笑いました。
様々なことが自分でも不安な筈なのに、ファミレスで指差し注文したり、自ら失語症を初対面の人にカミングアウトしたり、自分のトリセツを作って手渡したりと、いい意味でマイペースなオットさん(私だったら出来る自信ないです)。
オットさんの性格が回復を早めたというのも大いにあるんじゃないかなと感じました。
それから、回復には趣味や推しが大きな力になると再確認。私も趣味は大切にしよう、と改めて思いました。
(私の場合は読書なので、失語症になると厳しそうですが……)
Posted by ブクログ
まず、読みやすい。漫画があって、そのあと詳しく文章で説明してあってとてもわかりやすい構成だった(私の認知として、同じページにイラストと説明が点在している構成が内容を受け取りにくい)。
失語症や言語聴覚士について簡単な内容ではあるけど、簡潔にわかりやすく説明してある。
小説だったら「実際はこんなに前向きになれるわけない!」と批判したくなるところだけど、それが事実だからすごい!この方はポジティブの天才だと思う!生まれ持った穏やかさ、努力する才能、成果が出る能力があり、それを伸ばす環境もあったのではと考えたくなるし、我が子にはこういう考え方ができる人になってもらいたい。自己肯定感とはこのことかと思う。だから、失語症の方全員がこんな前向きになれるわけもなく、こんな考え方もあるんですよと知れるだけでも良いのではと思う。
ことばに不自由する様子や、「外では喋れる言葉を使って喋るから問題が見えにくいだけ」というのは、吃音にも通じると思った。
失語症の当事者や家族、支援者だけでなく、吃音など失語症以外のことばに不自由さを抱える人とその周りの人にも読んでもらいたい。これだけ読みやすい本なので言語障害なんて関係ないと思ってる全ての人にオススメ。
#失語症
#言語聴覚士
#ST
#吃音
Posted by ブクログ
ご主人が脳出血で搬送され失語症となり、仕事に復帰されるまでの話。平仮名が分からなくなる人や漢字が分からなくなる人……人によって症状が違うけれど失語症とはなんなのか少しわかったと思う。少しずつ話す練習をすることが大事だと思った。
Posted by ブクログ
オットが脳出血の後遺症で、47歳で失語症になった。というところからはじまるこの本は、失語症の「オット」とそれを支える「ツマ」の10年間を描いコミックエッセイです。
失語症とは言葉のストックはあるのに、それが読む、話す、にうまく結びつかなくなってしまう病気。失語症になったひとは、完全に元通りになることはない。
…というのに、なんでこんなに明るいのか、この夫婦は!
オットさんのポジティブも超素晴らしくて真似したいし、ツマさんが失語症に興味を持って言語聴覚士の資格をとっちゃうところなんて、どんだけ行動的なのか?かっこいい!と思うし。
いや、描かれていない苦労もたくさんあるだろうけど。それでもなぜか読んだ私の方が元気をもらいました。
わからないことは助けてあげられないよなあと改めて思ったのです。だから、知ることって大事だよね。いろんなひとがいるなあ。困っている人を助けられるような大人になりたい。
「できないことはできないって伝えればいいじゃない」というオットさん。まじかっこいいです。
Posted by ブクログ
47歳で失語症になり、その後の経過を漫画と解説でわかりやすく説明してくれています。
この本の素晴らしいところは、夫のリハビリから復職期までは失語症者の家族視点で書かれていますが、その後言語聴覚士となった妻の専門家としての視点から当時の思いと専門家の解釈、説明がなされているところです。
作中何度も我が家は「ラッキーで」とあり、同じ言語聴覚士の私としても恵まれている環境だなあと思う箇所は多々ありました。しかし、ラッキーを抜きにしても、このご夫婦の前向きさがここまでの改善をもたらしたんだなぁと思います。
失語症のことだけでなく、とても素敵なご夫婦のお話でした。
Posted by ブクログ
失語症について知りたくて借りた本!
“失語症”についての認識が甘かったな
というか無知すぎたと反省、、。
見た目で人を判断してはいけないって
こういうことかもしれないなて思う。
理解すること、分かろうとすること
本当に大事すぎる。
もっと勉強したいと思った!
Posted by ブクログ
失語症のことを"上手く言葉が出てこない"のだと認識していましたが、より具体的には知らなかったです。マンガでポップに表現されていて、ご夫婦の明るさ&仲の良さが伝わってきました。
なにより旦那さんが"行きたい所""やってみたいこと"に一人でチャレンジしていく前向きさに驚き、ちょっとした外国人だと自称するユニークさに微笑みました。
Posted by ブクログ
夫がある日突然脳出血で倒れ、後遺症で失語症になった。その後の日々を漫画とエッセイで描いた作品。
47歳で脳出血、失語症は若いし、仕事や生活は大変なのではと思うけど、この夫婦はとにかく楽天的であるがままを受け入れてる。それどころか妻(著者)はそれをきっかけに51歳で言語療法士の資格まで取ってしまう。
自分がその障害を持っていたら外出もしなくなりそうだし、ネガティヴにしか暮らせないだろうと思うのに、この夫さんはどんどん外に出て行くし、スタバでカスタマイズした飲み物もオーダーする。人に会って会話する事も厭わない。「話をした方が自分の状態をわかってもらえるから」と。
すごい思考だなと思うし、尊敬する。
失語症とはどんな病なのかの説明書としても、読み物としても面白かった。