あらすじ
話題作が待望の文庫化!
ノンフィクション界の“革命児”が挑む児童福祉の現場の光りと影! !
単行本時から反響の声が続々!
「虐待や貧困だけでなく、子どもたちの未来のためにも大人が関心をもって見守ることが必要だと感じました」
「私自身、児童福祉の現場の人間ですが、現場の人間が1番伝えてほしいことを丁寧に取材されている」etc
児童相談所に寄せられる虐待相談件数、年間20万件(令和2年時点)
国内のシングルマザーの数、123万人(平成30年時点)
ひとり親家庭の2組に1組、子どもの6人に1人が貧困。
小中学校を長期欠席している生徒、約29万人(令和2年時点)
通常学級の生徒の15人に1人が発達障害。
この現状を見過ごせますか――?
女子少年院、児童養護施設、赤ちゃんポスト、子供ホスピタル、子供食堂、発達障害、フリースクール…
レールを外された子どもはどのような世界を生きているのか―!
「1人でも多くの人たちが、当事者として子どもたちに関わっていくことが必要不可欠だ。それができた時、日本は誰にとっても希望がもてる国になるに違いない」(著者)
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Posted by ブクログ
子供の生活や状況、それらに世の中や行政らの関心が無さすぎるというのを実感した。児相や養護施設などはプライバシーなどがあり伝えられることが限られてくるとは思うが、それでも出来ることは沢山あると思う。それを何故やらないのか?結局は関わりたくないんだろうと思う。子供の為に全身全霊を傾けて働いている人も世の中いっぱいいるのに何故そういうことをもっと報道なり援助しないのだろうか?
Posted by ブクログ
石井光太『漂流児童 福祉施設に関わる子供たち』潮文庫。
児童福祉の現場の現実に迫るノンフィクション。
著者にしては珍しくメッセージを感じられない作品だった。手広く取材を行った割りには結論めいたものが見えないことが原因か。
今の世の中は子供たちにとって受難の時代だ。報道などでも親による虐待死事件、ネグレクト、いじめ、家庭の貧困などなど、それに加えての新型コロナウイルス感染禍と子供を巡る状況は悪化の一途だと思う。
本来ならば政府がこうした子供たちに家庭を含めて救いの手を差し伸べるべきなのに僅かな金銭をばら蒔くだけで問題の真因を解決することもなく、実際に動いているのは民間の団体が主のようだ。
児童虐待、ひとり親家庭、貧困、学校の長期欠席、発達障害と子供たちを見舞う多くの困難。こうしたレールから外れた子供たちを救うセーフティネットが児童福祉なのだが、その現場の実態はなかなか知られていない。
特別養子縁組、母子生活支援施設、児童自立支援施設、児童養護施設、フリースクール、発達障害児のための塾、障害児入所施設、女子少年院、医療少年院、少年刑務所、子供食堂、子供ホスピス、赤ちゃんポストなどの現場の実態が描かれる。
本体価格1,200円
★★★