あらすじ
京都で新人医師として働く幸成は、不可解な症状の患者に出会う。
なんと彼は「呪われて」いるらしい。
弱り切った幸成に、ある患者が言った。
「八瀬の山奥に、魔女がいはるんよ」。
幸成は藁にもすがる思いでそこを訪ねることに。
リサという名の魔女は、黒髪で着物姿、青い目をした美しい人。
しかし患者を見るなり「呪いを解くには300万」と言い切って……。
魔女と陰陽師のいる京都で紡がれる、ほっこり不思議な謎とき物語!
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Posted by ブクログ
あやかしも魔女も存在を認められている現代日本。
陰陽師に至っては公的職業に。
病院にも普通に陰陽師がいるし、怪異と遭遇しても気のせいとはならない。
その他は現代日本と変わらないので、最初ぬるっと陰陽師な医者が出てきたときは驚いた。
キャラクター紹介のところで説明はあったが、本編中にそういった世界観の説明ないままだったから戸惑ったというか。
なまじ本格的な医療現場の様子の描写から入ったところで非科学的な存在がポンっと出されたので。
そこの戸惑いさえ乗り越えたら、後はさくさくと楽しく読めた。
京都ながら、活躍するのは魔女。
陰陽師と魔女は案件の棲み分けがされていて、外国からの怪異には魔女が対応しているという。
と言いつつ、本編では酒呑童子に平将門、魔女より陰陽師案件ではな話がメインになってくるが。
ここで、何故か陰陽師の力だけでは解決できないというミステリ要素も。
京都で起こっている事件の真相がなかなか見えてこないので、その謎解きが気になって読み進めることに。
まさかの真相、まさかの犯人を相手に、陰陽師とのハイブリッドの魔女リサが幸成先生を引き連れて挑む。
先生がまた本当にお人好しのいいキャラで。
新米ながら医者としても、そして雰囲気の緩和、無自覚ながら精神的に周りを支えている。
姉妹に鍛えられて女性に対する態度もスペックが高い。
一部を除き出会うキャラ出会うキャラにいい人認定されてるしね。
いい人すぎて休み潰れてるのが気になるけど……お節介もほどほどにね、先生。