あらすじ
★第28回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》受賞作★
自律型魔導兵器アマルガム。大陸戦争を支えた、純然たる兵器。捜査官の青年テオが出会った少女イレブンは、完璧に人の姿を模したアマルガムだった。
戦争終結後に逃亡したアマルガムを見つけるため、イレブンはテオのパートナーとして捜査局刑事部の特別捜査チームに所属することに。
しかしイレブンは人の姿こそしているが人の心を理解できずテオを戸惑わせる。
彼女は猟犬として稚い少女の顔でテオに尋ねる。
「――私、あなたの役に立ちましたか」
主人と猟犬になった二人は行動を共にし、やがて国を揺るがすテロリストとの戦いに身を投じていく……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
過去に人ならざる者「アマルガム」によって家族を殺された捜査官の主人公テオと、捜査協力として派遣されたアマルガムの少女イレブンがバディを組み、テロリストの起こす事件に挑んでいくストーリー。
世界観がしっかり練られており、どっぷり物語へ入り込むことができました。そしてエマやトビアス、登場人物もみんな愛着が持てるキャラクターばかりで、チーム一体となって事件に挑んでいく姿は読んでいてワクワクしました。
物語の視点もテオだけでなくイレブン、エマ、トビアス、それぞれの視点で描かれる場面が多く状況の把握がし易かったなと感じました。ですが、人によってはそれが煩わしいと感じる方もいるかもしれません。
また、過去の悲しい思い出を乗り越えてバディであるイレブンに向き合うテオの姿に熱い想いを感じました。