あらすじ
現場の当事者が主体者に変わるためのプロセスモデルを全解説
変化の激しい時代において「デザイン」は、専門家だけで進めるものではなくなってきています。著者は、長年にわたりデザイナーとして参画した地場産業や地域振興など「小さな現場」の仕事で、より本質的で力強い成果につなげようと模索する中から、このことを実感してきました。
「小さな現場」でデザインが求められるのは、変化が求められるときです。それには従来の、専門家による「カタチのデザイン」と、カタチの軸となる「価値のデザイン」だけでは不十分だと著者は考えました。個人事業主や地域コミュニティのメンバーなど、すべての現場の担い手がデザインを専門家任せにせず、共に参加し「自分ごと」にできれば、状況は大きく変わるのではないでしょうか。現場の当事者がデザインの「主体者」となることでデザインが活き、現場が活き、その総体として企業や地域に持続的な活気が生まれます。
本書は、すべての「小さな現場」に向けて、当事者の内にある「動機」を引き出す「動機のデザイン」について、ステップごとに詳しく紹介し、それぞれの現場で活かしてもらうことを目指します。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
デザインというと本書で言うところの「カタチ」や「価値」はイメージとして思いつきやすいけど、そこに「動機のデザイン」という概念を入れるのはなるほどなと思った。
また「当事者」と「主体者」という考え方もとてもしっくりきた。何かしらの現場を通じた活動に対するプロセスのあり方として勉強になる。
Posted by ブクログ
課題を自分ごととして捉えられれば、自然と心も体も動いていく。そのための準備や仕掛け、問いかけも含め、リアルタイムで感じ取りながら、ギリギリまで自分(専門性)を出さず、自分ごとの課題に取り組めるように仕掛けていく様子がすごく伝わりました。一緒に体験し、その場の雰囲気や流れを肌で感じとることがいかに大事かが書かれています。勇気が出る本でした。
Posted by ブクログ
基本的にめちゃくちゃ賛成。自分の場合は、「動線をデザインする」という表現を使っている。
やってみないとわからないというところは確かにそう思うし、著者にとっても動機のデザインがうまくいかない場面があるというのは勇気づけられる。
目次を振り返って、自分でもいろいろやっているつもりなのに、結果が出ていないということは何か大事なことを見落としているのかもしれない。
もう何度かこの本を振り返りながらチームビルディングなどやっていきたいと思いました。