あらすじ
高級住宅街緑ヶ丘町一帯に、突然、悪意に満ちた奇怪な密告状が舞い込み始めた。差出人は黄金の矢と名乗る謎の人物。はじめは、たちの悪いイタズラと笑い過していた人々も、殺人事件が起こるにいたり、たちまち恐怖のどん底に叩き落された。被害者はアメリカ帰りの富裕な未亡人で、むき出しの背中に彫られたトランプ散らしの刺青のうちハートのクイーンの部分を、無気味なからす羽根の矢が深々と刺し貫いていた! 金田一耕助の名推理が冴える奇怪ミステリーの傑作、ほか一篇を収録。
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Posted by ブクログ
表題『毒の矢』と『黒い翼』を収録。
『毒の矢』は緑ヶ丘のある家庭に黄金の矢と名乗る謎の人物から怪奇な密告状が届き、金田一耕助が事件の捜査に乗り出そうとするところから物語が始まる。
金田一耕助が捜査をする中で、密告状の送り主に気がついたアメリカ帰りの富裕な女性が殺害されるという事件が起きる。
女性は絞殺された後に背中に矢を突き立てられるという形で殺されるが、犯人はなぜ面倒なことをしなければならなくなったのか?金田一耕助が、犯人を追い詰めていく。
『黒い翼』は不幸の手紙から始まる物語。
ある女優の一周忌で、金田一耕助の目の前で2人の男が毒殺されてしまう。
犯人と動機は?金田一耕助の名推理が冴え渡る。
Posted by ブクログ
【毒の矢】 高級住宅街に住む、三芳夫婦が金田一に持ち込んだ、宛先間違いの脅迫状(黄金の矢)が事のはじまり。アメリカ帰りの未亡人の殺人事件が発生。未亡人の背中に13枚のトランプの刺青に矢が刺さっている。未亡人の養子で車椅子の娘、娘の主治医、隣に住む夫婦、未亡人が日本に帰ってくる時に世話した牧師、娘の家庭教師、声楽家、それと三芳夫婦とその娘など登場人物が多彩。特に、車椅子の娘の観察眼がすごい。金田一も賞賛。
【黒の翼】 不幸の手紙が発端。人気絶頂の女優の死が、1年後の追悼式で事件が発生。
二つとも、戦後の動乱機、私生児がキーワードになる。
Posted by ブクログ
表題作と、それと時系列が繋がっている『黒い翼』。正直言ってこれは特に面白いとは思わなかったが、
表題作は割と面白かった。
トリックが種明かしすればああなるほどと思ったが、思い浮かばなかった。
でも同じような名前偶然ってあるか??って思ってしまった笑笑