あらすじ
他人に深く干渉しない“冷めてる女”と言われる茉莉。花屋で働く彼女はある日、母親を亡くした上さる事情から行く宛もない親戚の女子高生・澄玲を預かることに。無理やり押し付けられた茉莉と、傷心でふさぎ込みがちの澄玲では、ろくに会話も成立せず、ぎこちない同棲生活が始まった。
それでも同じ時間を過ごすうち、茉莉は澄玲の家庭環境や学校生活を垣間見る。やがて少しずつ茉莉に心を開き始める澄玲。そんな澄玲の無垢な生き方を知るほどに、茉莉は自身の心の弱さが浮き彫りにされていくことに気づき……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「大人」と「子供」の境界の物語
本作は、基本的には甘々な恋愛百合だと思ってもらってよい。甘々な恋愛ものは大好物ですありがとうございます。
当初は押し付けられた親戚の「子守り」なのだが、徐々に「同棲」へのパラダイムシフトが起きる。
しかし、本作の根幹にあるテーマは「大人」だろう。主人公・茉莉は、何かにつけて大人という言葉を口にする。本作は、そんな茉莉の成長物語でもある。
やってきた澄玲の世話を焼いているうちに、実は世話を焼いていた茉莉の方が救われていく。
仕事や人間関係に徹底的にドライな茉莉は、澄玲との生活を経て、自分の内面やアイデンティティと向き合うことになる。
甘々な恋愛百合としての多幸感に浸りつつも、「大人とは何か」を考え直したくなるような一作です。
Posted by ブクログ
野水はたがカクヨムで2020年から掲載した「働く私と同棲JK」の書籍版です。他人に興味のない花芹茉莉と母親を亡くした女子高生 桃山澄玲の共同生活を描いた作品。社会人と女子高生の年の差百合です。自分の心と向き合い、相手の心に向き合いお互いを受け入れていく過程が丁寧に描かれていて良かったです。最後に明かされる澄玲と母親のお話も良かったです。茉莉も澄玲もちょっと性格に難があるので、その辺の設定が受け入れられないと読むのがきついかも。