【感想・ネタバレ】引力の欠落のレビュー

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Posted by ブクログ 2022年06月26日

芥川賞受賞した作者の前作?「ニムロッド」の次の作品かと思う。舞台はいずれも東京都内の、新進気鋭のIT企業又は投資顧問会社?で働く人物が主人公であるが、作者の経歴がそれに近い事からも納得することが出来る。

また、いずれも不可解な指示や教示、を主人公がこれまた不可解な人物から与えられる、という点でも似...続きを読む通っている。前作は男性、今作では女性が主人公ではあるが…

大まかな世界観は上記の通りで、登場人物が若干多いか少ないか?の違いかとも思う部分もあるが、今作はよりなんらかの問題提議、をしているのではないか?と言う点で前作、ニムロッド、とは異なるのではないかと私は思う。

私が読後感じた問題提議、とは、難しい言い方をすれば、

「現代社会において私たち人間が生きがいとする事、糧になる事、というのはもう何もかもすべて「煮詰まって」しまっているのではないか?」

…と言う事。すべてはシミュレーション可能で、答えも与えられた膨大な変数からかなりの確度で導き出され、何が起きるのか?という事は既に見えてしまっているのでは無いかと…

そうした中で、魂はそれを実践し、その過程で悩みや苦しみ、失敗、はたまた喜びを感じるのだけれど、肉体はただの入れ物でしかないのではないか?という問題?事実?、そういう主張?を作者は今作で、したかったのではないかと思う。

上記のように私が感じた今作の、作者によって作り出された壮大な世界観、これに付き合わされる事にはじめは特に戸惑いを感じはしたが、最後まで読み進めた読後感は爽快なものであった、これは主人公が女性である、という事にも起因するのではないかと思う。

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Posted by ブクログ 2022年06月23日

些事も些事、刃傷沙汰、希死念慮、しんがり

P190できれば生まれたくなかったというのも違う、ここに存在することに、自分の意思が入っていないことが気に食わない。
P257望まれて生まれて来た人はいても、本人が望んだわけでは絶対ない。

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Posted by ブクログ 2022年06月05日

上田ワールド再び。
「旅のない」を経て、よりスケールアップした印象。
もうこのままどんどん突き進んでもらいたい。
もっともっと上田ワールドを読ませて欲しい。
なぜこんなに好きなのかわからない。

肉の海
二つの塔
プログラミングされた発展
片目から落ちる涙
自殺した友人
9つのクラスター←NEW?
...続きを読む
モチーフをもっとちゃんと分析したい。

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Posted by ブクログ 2022年06月03日

私は一体、何を見たのでしょうか…
この本を一言でまとめるなら、異常者が集まってポーカーをする話です。
その人たちは、私たち普通の人間からは遥かに遠い所にいるのに、どこかしらで分かり合える箇所が出てきます。そこにこの本の不思議さ、面白さが詰まってます。
シュールという言葉では片づけられない物語です。

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Posted by ブクログ 2022年08月04日

『ニムロッド』で芥川賞を受賞した上田岳弘の新作。若くして巨万の富を得て人生をFIREしてしまった行先馨は、マミヤという弁護士から「人間からはみ出した方が良い」と告げられ、奇妙なペントハウスに招待される、そこには秦の始皇帝や自らガソリンを作った本多維富など(を自称する)人たちがカードゲームに興じていた...続きを読む…表紙はかわいいけど文章は難解で全体の世界観は読み終わっても謎だった。

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