あらすじ
売れない小説家・大菅賢は担当編集者を口論の末に殺してしまい、茨城に逃亡する。潜伏先で自殺を決意するも、すんでの所で桐畑直美と出会い、彼女の家に匿われることに。さらに、賢が直美のゴーストライターとして小説を書き再デビューを狙うことで二人は意気投合するも、そんな作戦が簡単に成功するはずもなく……。どん底男女が嘘で這い上がる傑作ピカレスク・ホームコメディ!
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Posted by ブクログ
デビューの「神様の裏の顔」から追って読んでますが、ついにステージを1つ上がったことがわかる今作!
元芸人さんと言うこともあり、荒削りでも引き込まれる話の展開、アイディアを描きたいと言う気持ちで書いたことが伝わる作品の数々でした。
毎回その荒削りが良い味を持っていたとも言えますが、今回は粗がなく、何重にも考えられたストーリーをうまく描ききってありました。
これからも応援したい作者さんです!
Posted by ブクログ
売れない作家の賢がふとした弾みで担当編集者を殺してしまい逃亡、その逃げた先で自殺を決意するも今にも自殺しようとする先客の女直美を止める
最初は「人を殺してしまった自分よりは自殺をする理由は軽いはず」と思ってたがすぐ止めたときに感じた女性の体の柔らかさ性的興奮を覚えてセックスするために止めようとする・・・・うん屑やな。
そして直美はある理由で警察に恨みを持ちゴーストライター計画を賢に提案する。逃亡者の稼ぎ方は限られるため賢もこれに同意。かくして賢は直美の名前で再デビューを目指すが
ていうのがあらすじ
こんな歪んだ形から始まった二人の関係性だが一定期間共に過ごせばそれなりに情も出来るのか二人は二人の子供を儲ける。そして最終的には15年間逃げ続けた。
子供も過ごす描写は過去の犯罪のことさえなければ普通の幸せな家族そのもの。でも時効まで逃げきりハッピーエンドではなく、ちゃんと捕まり法的に裁かれるのも含め「そりゃそうよね」「こうなるわな」と読める展開も所々あった。
しかししっかり伏線を張って綺麗に回収されているし、「そんなオチなのか!」と思うラストが個人的にな素晴らしいと感じた。
Posted by ブクログ
藤崎翔の雰囲気も何となく掴めてきた。軽い感じでも芯は通し、張った伏線はしっかり回収、ちゃんと落ち着くところに落とす。今作もしっかり練られてて面白い。どう持って行くのか予想つかない序盤、若干飽きが来そうなところ、何とこ話を転がしていく中盤、意外な感じで締めにくる終盤。締め方はこういうの好きだねとも思ったけど、僕がこういうの好きだから問題ない。最近、藤崎翔が売れて来てるし、映画化とか面白そう。